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「刈株〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

刈株の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
武蔵野」より 著者:国木田独歩
はまだ半時間もあろうに、モウゆうやけがほの赤く天末を染めだした。黄いろくからびた刈株《かりかぶ》をわたッて烈しく吹きつける野分に催されて、そりかえッた細かな落ち....
浮動する地価」より 著者:黒島伝治
わしていた。僕が、まだ七ツか八ツの頃である。そこで兄は、さきの妻のトシエと、笹の刈株で足に踏抜きをこしらえ、臑をすりむきなどして、ざれついたり、甘い喧嘩をしたり....
」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
においで」とレリヤがいった。そして犬を連れて街道に出た。街道の傍は穀物を刈った、刈株の残って居る畠であった。所々丘のように高まって居る。また低い木立や草叢がある....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
ら大勢して歌うこともまた可能である。 ○ 信濃路は今の墾道刈株に足踏ましむな履著け我が夫 〔巻十四・三三九九〕 東歌 信濃国歌。「今の墾....
鴫突き」より 著者:寺田寅彦
それは薄曇りの風の弱い冬日であったが、高知市の北から東へかけての一面の稲田は短い刈株を残したままに干上がって、しかもまだ御形も芽を出さず、落寞として霜枯れた冬田....
」より 著者:田中貢太郎
在所までは三里ばかりの里程があった。もう夕方で黄ろな夕陽が路傍に見える水田の稲の刈株に顫えついていた。久兵衛は夕陽の光を背に浴びて、※条とした冬枯の田舎路を歩い....
大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
しめぬ材料の簪櫛指輪などの句。 ざら/\と櫛にありけり花埃 みどり 稲刈るや刈株にうく花簪 菊女 春泥に光り沈みし簪かな かな女 簪のみさしかえて髪....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
毛欅や胡桃の林から聞えてくるし、鶉の笛を吹くようなさびしい声もときおり近くの麦の刈株の残った畑から聞えてきた。 小鳥たちは別れの宴をはっていた。饗宴もたけなわ....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
と言えり。洒堂の句の物二、三取り集むるというは 鳩吹くや渋柿原の蕎麦《そば》畑刈株や水田の上の秋の雲 の類なるべく、洒堂また常に好んでこの句法を用いたりとお....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
の中に何があるので、そんなに御感動なさるのでしょう。 ファウスト 君あの刈株や苗の間を走っている黒犬が見えるかい。 ワグネル はい。さっきから見....