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初めに
「初めに〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初めにの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
編に研究の梗概を叙することにした。 大正十二年一月著者識す。 前世紀の
初めにロンドンのマンチエスター・スクエーアで、走り廻ったり、球をころがして遊んだ....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
んな喧嘩をするようになったのか誰も知りませんでした。 朝太郎が四歳になった秋の
初めに、城下から代官様が大勢の家来に空駕籠を護らせて、この淋しい村へやって来まし....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
とは、ほぼ御年輩《ごねんぱい》も同じくらいな若者でございましたが、これを御奉公の
初めにして、その後《のち》も度々|難有《ありがた》い御懇意を受けたのでございます....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の始めよりぞ、語れ、かの神々の中の一人が始めに生り出でしさまを。 見よ、すべての
初めにありしものは渾沌にてありし、さどその後に広がれる 地を生じ、永久の御座と....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
したが、声が馬鹿に好い、粋な喉でしたので大流行を極めた。この男の売声というのは、
初めに「十軒店の治郎公」とまず名乗りを上げて、次にそれは/\猥褻な歌を、何ともい....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
滅の年代に対する疑問が出て来たのであります。これは大変なことで、日蓮聖人は末法の
初めに生まれて来なければならないのに、最近の歴史的研究では像法に生まれたらしい。....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
じ、両名将の研究に要する若干の図書を買い集めたのであった。 明治の末から大正の
初めにかけての会津若松歩兵第六十五連隊は、日本の軍隊中に於ても最も緊張した活気に....
「一寸怪」より 著者:泉鏡花
はじめの頃自分の内に居た事が明に分って、未だに不思議な話になっているそうである。
初めに話した静岡の家にも、矢張十三四の子守娘が居たと云う、房州にも矢張居る、今の....
「西航日録」より 著者:井上円了
然焼棄法王書、今人追慕翁余徳、此地猶存旧草廬。 (歴史を読んで、かつてその革命の
初めに驚いた。憤然として法王の書を焼きすてたのである。いま人々はルター翁の徳を慕....
「鴨の喜劇」より 著者:井上紅梅
等は嬉しげに泳ぎ、もぐり、羽ばたきしてガアガアと叫ぶ。 現在また夏の末から冬の
初めに変るところだ。しかしエロシンコ君からは絶えて消息がない。一体どこに行ってる....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
。最も美味で、かつ衛生的であると。彼等が支那料理を採るのはそのためだ。さて、一番
初めに運んで来たのは何だろうか?……」 「薪ですよ……」 彼は吃驚してふり返っ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
)をのがれる特典があったので、米二俵を持って遠縁の井上家の死籍相続人になった。「
初めに言葉あり」。しかし人の歴史は心に残る最初の記憶から始まる。私の場合、それは....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
ともある。 それに、まだ一つ、ずッと派手な襦袢がある。これは、僕らの一緒になる
初めに買ってやった物だ。僕より年上の妻は、その時からじみな作りを好んでいたので、....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
象徴する不思議なハイブリッドの一人であって、その一生はあたかも江戸末李より明治の
初めに到る文明急転の絵巻を展開する如き興味に充たされておる。椿岳小伝はまた明治の....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
ような心持でいた。 『浮雲』以後は暫らく韜晦して文壇との交渉を絶ち、文壇へ乗出す
初めに提携した坪内博士とすら遠ざかっていた。が、再びポツポツ翻訳を初めてから新聞....