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「初号〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

初号の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
く》引き裂《さ》かれているらしい。が、はっきりと見えるのは「生活、正月号」と云う初号活字である。 63 大きい常磐木《ときわぎ》の下に....
羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
「新思潮」が久米、松岡、菊池、成瀬、自分の五人の手で、発刊された。そうして、その初号に載った「鼻」を、夏目先生に、手紙で褒めて頂いた。これが、自分の小説を友人以....
古典風」より 著者:太宰治
侯伯子男。公、侯、伯、子、男。 ○銭湯よろし。 ○美濃十郎。美濃十郎。美濃十郎。初号活字の名刺でも作りますか。 ○H、ばか。D、低能。ゴルフのカップは、よだれ受....
無名作家の日記」より 著者:菊池寛
年上の井上君、芳島君が加わる。雑誌の名は多分「×××」と付くだろう。三月の一日に初号を出す。出版元は日本橋の文耕堂だ。もう、皆は初号の原稿に忙しい。締切は一月三....
放送された遺言」より 著者:海野十三
とか、「平和の攪乱者」とか書きたてた。なかには「即刻、彼を絞首台に送れ!」という初号活字の号外さえ発行したところもある。治安警察は私に精神病病院の収容自動車を送....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
の毒じゃな」と、薄気味のわるい笑顔をズッと近付けた。 翌朝の新聞紙は、一斉に特初号活字、全段ぬきという途方もない大きな見出しで、「希代の科学者|鏖殺犯人|遂に....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
うして、これへ来られましたな」 「これごらんなさい」そう云って彼の差出したのは、初号活字の大きい見出しのついた東京××新聞の号外だった。 省線電車に 大胆不敵....
疑問の金塊」より 著者:海野十三
から、リリリリと号外売りの鈴の音が聞えてきた。私の眼底にはその号外の上に組まれた初号活字がアリアリと見えるようだ。――そのとき私は耳許に、魂をゆするような熱い息づかいが近よってくるのを感じたのだった。....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
を割き、 「帝都に吸血鬼現る? ――日比谷公園の怪屍体――」 とデカデカに初号活字をつかった表題で、昨夕の怪事件を報道しているところを見ても、敏感な新聞記....
共軛回転弾」より 著者:海野十三
、珍らしく新聞を読んでいる。その翌日の夕刊紙だった。 新聞の上段ぶっとおしの特初号活字の白ぬきで伝える大事件の特報…… “ワシントン、一夜のうちに崩壊す――白....
カタカナニツイテ」より 著者:伊丹万作
、活字ニ必要ナ様式化サエ行ワレテイナイ。ヒラガナノ活字ガイカニ醜イカトイウコトハ初号クライノ活字ヲ見タラダレニモワカルダロウ。 二、ヒラガナトイウモノハ、元来毛....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
三年の間にちびちび溜めて来たというものの、もとより小資本で、発行部数も僅か三百、初号から三号までは、無料で配り、四号目には、もう印刷屋への払いが出来なかった。の....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
いつまでも日在のお家にありました。 私もその真似をして、『しがらみ草紙』などを初号から揃えて綴じて、大事にして置いたのです。大正十一年七月にお兄様がお亡くなり....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
へでもと存じ聞合候処同人へも一部しか来らずと。さては貴兄もぬかり給えり。とにかく初号也。残りあらば何部にてもよこしたまえ。鳴雪翁は少くも五、六部はほしといわれた....
雀が森の怪異」より 著者:田中貢太郎
ある、君を中傷したものだ」 神中は恐る恐るその新聞に眼をやった。それは二段抜の初号|標題で畜生道におちた兄妹としたものであった。神中の頭はわくわくとした。神中....