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初号活字
「初号活字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初号活字の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
く》引き裂《さ》かれているらしい。が、はっきりと見えるのは「生活、正月号」と云う
初号活字である。
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大きい常磐木《ときわぎ》の下に....
「古典風」より 著者:太宰治
侯伯子男。公、侯、伯、子、男。 ○銭湯よろし。 ○美濃十郎。美濃十郎。美濃十郎。
初号活字の名刺でも作りますか。 ○H、ばか。D、低能。ゴルフのカップは、よだれ受....
「放送された遺言」より 著者:海野十三
とか、「平和の攪乱者」とか書きたてた。なかには「即刻、彼を絞首台に送れ!」という
初号活字の号外さえ発行したところもある。治安警察は私に精神病病院の収容自動車を送....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
事かいな」 吾輩が差出した新聞の綴込を抱えた山羊髯は、紙面を鼻の先に押付けて、
初号活字の標題を探り読んだ。コンナ盲目同然のおやじを、御大層に飼っとく新聞社は、....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
の毒じゃな」と、薄気味のわるい笑顔をズッと近付けた。 翌朝の新聞紙は、一斉に特
初号活字、全段ぬきという途方もない大きな見出しで、「希代の科学者|鏖殺犯人|遂に....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
うして、これへ来られましたな」 「これごらんなさい」そう云って彼の差出したのは、
初号活字の大きい見出しのついた東京××新聞の号外だった。 省線電車に 大胆不敵....
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
から、リリリリと号外売りの鈴の音が聞えてきた。私の眼底にはその号外の上に組まれた
初号活字がアリアリと見えるようだ。――そのとき私は耳許に、魂をゆするような熱い息づかいが近よってくるのを感じたのだった。....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
を割き、 「帝都に吸血鬼現る? ――日比谷公園の怪屍体――」 とデカデカに
初号活字をつかった表題で、昨夕の怪事件を報道しているところを見ても、敏感な新聞記....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
乃木大将夫妻自刃
九月十五日、御大葬の記事を見るべく新聞を披くと、忽
初号活字が眼を射た。
乃木大将夫妻の自殺
余は息を飲んで、眼を数行の記事に....
「山吹町の殺人」より 著者:平林初之輔
夜|牛込《うしごめ》山吹町の惨劇」、「被害者は妙齢の美人、犯人の目星つく」という
初号活字を交《まじ》えた四段抜き三行の標題《みだし》で次のようなことが記されてあ....
「暗黒公使」より 著者:夢野久作
日の夕刊の社会面を開いて、前の広告と同様の赤丸を施した標題を指さし示した。それは
初号活字三段抜きの大標題で、次のような記事が殆んど社会面の全面を蔽うばかりに掲載....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
、珍らしく新聞を読んでいる。その翌日の夕刊紙だった。 新聞の上段ぶっとおしの特
初号活字の白ぬきで伝える大事件の特報…… “ワシントン、一夜のうちに崩壊す――白....
「芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
に、多くの人の目は多くというより、その悉《ことごと》くが鎌子夫人事件の見出しの、
初号活字に魅惑されてしまった。 まだ世人の記憶に新らしいその事件の内容を、委《....