初年兵[語句情報] » 初年兵

「初年兵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

初年兵の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
さようなら」より 著者:田中英光
ていた。ぼくたちは、中国兵の捕虜に自分たちの墓穴を掘らせてから、面白半分、震える初年兵の刺突の目標とした。或いは雑役にこき使っていた中国の良民でさえ、退屈に苦し....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
除も、便所の掃除も、被服の手入れも、歩哨勤務も、警戒勤務も、すべて彼等がやった。初年兵と二年兵の区別は、いくらかすくなくなった。が、やはり存在した。兵卒と下士の....
前哨」より 著者:黒島伝治
れるのが眼に見えた。それが実に面白かった。彼等は、一人が一匹をねらった。ところが初年兵の後藤がねらった一匹は、どうしたのか、倒れなかった。それは、見事な癇高いう....
その年」より 著者:宮本百合子
一が除隊になった後もずっと隊に居残った永田が、今は源一の上官であった。 「自分が初年兵の時代には、今井君に大分世話をやかしたもんであります」 その誼《よし》み....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
になりました。なかなかいい子です。達ちゃんは、かえって来た当座は、自分が二年兵で初年兵を命令にしたがえていたその癖で弟と一緒が却ってうるさいようだったのだそうで....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
人のうち二人は、同年次であった由、又伍長、軍曹などいずれも達ちゃんの教育を受けた初年兵であったそうで、いろいろ便宜の由。御二人は大安心ですし、何より結構です。十....
雪のシベリア」より 著者:黒島伝治
大部分は帰って行くことになった。だが、三年兵のうちで、二人だけは、よう/\内地で初年兵の教育を了えて来たばかりである二年兵を指導するために残されねばならなかった....
」より 著者:黒島伝治
いということは、自分の進級に関係し、頸に関係する重大なこと柄だった。 兵卒は、初年兵の時、財布に持っている金額と、金銭出納簿(入営するとそれを記入することを云....
入営する青年たちは何をなすべきか」より 著者:黒島伝治
なっているのだ。 こういう時にあたって、全国から十二万の働いている青年たちが、初年兵として兵営の中へ吸いこまれて行く。ブルジョアジーは労働者や、労働者や農民の....