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初日の出
「初日の出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
初日の出の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
下十二度くらいだったのに非常に寒く感じた。 やがて昭和八年の元旦がやってきた。
初日の出を慕って午前六時剣ヶ峰へ向う。外は強い西風が吹きまくっている。間もなく剣....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
は元日の黎明に若水汲んで含嗽し、衣を改めて芝浦、愛宕山、九段、上野、待乳山などに
初日の出を拝し、帰来屠蘇雑煮餅を祝うて、更に恵方詣をなす、亀戸天神、深川八幡、日....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
行に差支えないまでにしている。安直普請とはいえ、油断がならない――一方には、まだ
初日の出ない興行場を見物に来た人が、原の四方を鹿《か》の子《こ》まだらに埋めるほ....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
うな、尊い川もござりまする、女の曳きます俥もござります、ちょうど明日は旧の元日。
初日の出、」 いいかけて急に膝を。 「おお、そういえば旦那様、お宿はどうなさり....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
っぱいにしてから、いよいよ、元気に帆をまきあげて、太平洋へ乗りだした。 元旦の
初日の出を、伊豆近海におがみ、青空に神々しくそびえる富士山を、見かえり見かえり、....
「野萩」より 著者:久生十蘭
していたが、 「ねえ、滋さん、あの上へのぼれるのかしら。エッフェル塔のてっぺんで
初日の出を拝んだといったら、話の種になるわね」 「ええ、のぼれるのよ。でも、あそ....
「健康三題」より 著者:岡本かの子
デリヤの光とたがい違いの紋様を湯の波に燦めかせる。ラジオが湯気に籠りながら、山の
初日の出見物の光景をアナウンスする。 湯の中の五六人の人影の後からその娘の瞳が....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
える。――屠蘇は満々と流れている加茂の水、門松は東山三十六峰。どれ、身を浄めて、
初日の出を待とうか」 流れの瀬へ寄って、彼は帯を解いた。衣服も肌着も、すべて脱....
「雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
い。こちとら、白浪渡世―― いうにゃ及ぶ。 さて、その日は? そうよ。――
初日の出の元日――あたりはどうだ。 なるほど、そいつアいい。 元日より縁起の....
「ユモレスク」より 著者:久生十蘭
橋がすむと、 「ねえ、滋さん、あの上へのぼれるのかしら。エッフェル塔のてっぺんで
初日の出を拝んだといったら話の種になるわね」 「ええ、のぼれるのよ。でもあそこが....