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判読
「判読〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
判読の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
れに、チベット文字のようなジャワ文字のような、とにかく、その系統にはちがいないが
判読できぬという、じつに異様な文字が連っていました。たいていの学者は、それをなに....
「地球を狙う者」より 著者:海野十三
。僕の好奇心は、その頂点に達した。 僕は、いそいでページをくった。 ちょっと
判読しがたいほどたいへん乱れた文字が書きつらねてあった。僕はそのページの表に、手....
「俘囚」より 著者:海野十三
、その走り書きのペンの跡は地震計の針のように震《ふる》え、やっと次のような文面を
判読することが出来たほどだった。 「愛する魚子よ、―― 僕は神に見捨てられてし....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
を噛んでいると見せかけて、唇の運動がモールス符号をうっているのだった。それを一々
判読して綴ってみると次のような文句になった。 「シュジュツゴ、ガーゼヲトッテ、テ....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
ノ丈程ノ雑草中ニ潜ミ居リシモノナリ。全身ニ毒草ノヨウナモノヲツケタルモ、……」(
判読不能) 僕「空電妨害ニ悩サル。貴局ノ送信ヲシバラク中止セヨ。―― 空中状態ヨ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
うしている間に、原書の辞書の方もいい加減分るようになり、子供雑誌も当てずっぽうに
判読するようになった。 学校にはいった幾日目かの最初の土曜日に、それまでいろん....
「河明り」より 著者:岡本かの子
計りザル。油屋ムネカケ。 打鉤大小。タンベイ。 足中草履。引切。 ローマ字から
判読するこれ等は、誰か爪哇で魚屋を始める人があって、その道具を注文して来たのだっ....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
かかったが、絹ハンカチに書かれてある文字は、細い毛筆で、達者にくずしてあるため、
判読するのがなかなかむずかしかった。 しかし少年は、その困難を越え、字引をくり....
「恐竜島」より 著者:海野十三
の上に、なんだか文字のようなものが岩にほりつけてあるらしく思われたが、今はそれを
判読《はんどく》しているひまはなく、ケンは一同をうながして、洞穴の中へもぐりこん....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
僕の机の灰皿の上にそっと載せておいたのです。ところが八雲嬢は見事にそれを見つけて
判読したというわけです。――僕は感心のあまり、灰皿の中の黒ずんだ灰に強い印象を植....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
お為さんによろしく。真坊はどうしている。 寒いので手がかじけてよく書けない。御
判読を乞う。 * 堀保子宛・明治四十一年二月五日 一昨日手紙を書こうと....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
、苔がむして、寄生植物の生えている石板のあるところに行き着きました。碑銘の前文を
判読すると、こうありました。 ここにクラリモンド埋めらる 在りし日に 最も美しき....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
は、そもそもどんなものであるか。 簡単にいえば、「虫喰い算」とは、虫に喰われて
判読できない数字を、推理の力によって判定する算数学のことである。 但し学といっ....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
じ、大略左に申し述べ候。元来、不文の小生に候えば、しばしば文の支離錯雑の段は、御
判読を願いたく候。 三更、人定まり、四隣寂として声なし。小鳥、小生の枕辺に来た....
「雨」より 著者:織田作之助
けてそこに移ると、早速、裁縫教えますと小さな木札を軒先につるした。長屋のものには
判読しがたい変った書体で、それは父譲り、裁縫は、絹物は上手といえなかったが、之は....