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「別ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

別ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
がりたり。制服を絡《まと》いたる判事、検事は、赤と青とカバーを異にせるテーブルを別ちて、一段高き所に居並びつ。 はじめ判事らが出廷せしとき、白糸は徐《しず》か....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
光の位に坐し、万国の民をその前に集め、羊を牧う者の綿羊と山羊とを別つが如く彼等を別ち云々、 と馬太伝二十五章にあることが路加伝の此所にも簡短に記されてあるのであ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
面白い話をしてくれた。主人の去った後は読書。絶え間なしに流れてゆく水の音に夜昼の別ちはないが、昼はやがて夜となった。 食後散歩に出ると、行くともなしに、またも....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、また古《いにしえ》ありて今絶えたもあろう。それを※竜《だりょう》、蛟竜また※と別ちて名づけたを、追々種数も減少して今は古ほどしばしば見ずなり、したがって本来奇....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ウス・ステノニスが、北欧およびアジアの小馬の遠祖だろうという。ただし、普通の馬と別ちがたい遺骨が、欧州とアジアのプレイストシーン層より出るを見れば、現存種の馬が....
十二支考」より 著者:南方熊楠
に合えりともいうべし。それと等しく一つの神仏菩薩に数の性能を具するよりその性能を別ちて更に個々の神仏等を立てた事多きは、ギリシャ、ローマの神誌や仏経を読む者の熟....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
やや離れていても、お互によく相手を嗅ぎ知ることが出来るのだといっている。 何の別ちもなく見えるこんなものの匂にも、味いわけようとすれば、味いわけ得られるだけの....
吊籠と月光と」より 著者:牧野信一
ても祝祭日に着るわけでもない。村人は薄ら寒い夕べの散歩時にも、部屋着にも、四季の別ちなく自由に着用している。余談だが、僕はアメリカ人である知合の一女性と毎年クリ....
芸術と数学及び科学」より 著者:三上義夫
三次方程式を三項式と四項式との二種に区別し、その各種をそれぞれ族《ファミリー》に別ち、各族を属《スペーシス》に別けた。その各属は別々に論じたのであるが、しかし一....
「草紙洗」を描いて」より 著者:上村松園
く恍惚の境に引きいれられまして、わたくしどもは、それが夢であるのか、現であるのか別ちのつかない場面に魂を彷彿とさせます。 沈麗高古な衣裳のうごき、ゆるやかな線....
秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
の面白い話をしてくれた。主人の去った後は読書。絶間なしに流れてゆく水の音に夜昼の別ちはないが、昼はやがて夜となった。食後散歩に出ると、行くともなしに、またもや頼....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
うことに重きをおいて、チベットに対する小さな義務を棄てにゃあならぬ。しかるにその別ちも付かずにただ子供のように女のように、区々たる人情に搦まれて居るというのは分....
紅すずめ」より 著者:小川未明
ですか、その理由を私に聞かしてください。私も同じ鳥ですから、そして、あなたとは格別ちがっていないように思っていますが、だれがあなたに、そんないい音色を出すことを....
山の人生」より 著者:柳田国男
す。『日本紀』景行天皇四十年の詔に、「東夷の中蝦夷尤も強し。男女|交り居り父子|別ち無し云々」ともあります。いずれの時代にこの大祓の詞というものはできたか。とに....