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別る
「別る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
別るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高山の雪」より 著者:小島烏水
、雪の真っ白なときには、頂上の八朶《はちだ》の芙蓉に譬《たと》えられた峰々がよく
別る。山腹に眼をうつすと、あの雪の中で藍になって雪が消えたように見える所がある。....
「運命」より 著者:幸田露伴
謁するの七律あり。まことに思慕の切なるを証すというべし。東游せんとして郷中諸友に
別るゝの長詩に、 我|生れて 四方の志あり、 楽まず 郷井の中を。 茫乎たる 宇....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
葉のやりとりをせよ。父と子の親しい態をせよ。二人の親友または夫婦が相礼し、または
別るる態をせよ。小児と遊び戯れよ。小児を腕の上にのせ、またはそれに似寄ったことを....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
とする心」はそら恐ろしき表現にみちている。「女に死を肯定せしめた」と誇った私は、
別るるに臨んでの私の健康の祈りさえも得ることはできなかった。冷淡ないやな手紙が一....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
一は貴夫人、容姿美しく輝くばかり。 二の烏 恋も風、無常も風、情も露、生命も露、
別るるも薄、招くも薄、泣くも虫、歌うも虫、跡は野原だ、勝手になれ。(怪しき声にて....
「連環記」より 著者:幸田露伴
みては久しくなりぬ住吉のまつ此度はしるしみせてよ」「かはらむと祈る命はをしからで
別ると思はむほどぞ悲しき」と三首の歌を記したなどは、種々の書にも見えて、いかにも....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
さだまりたり。いでさらば山を越えてわれ行かむ。慈み深かりし姉上、われはわが小親と
別るるこの悲しさのそれをもて、救うことをなし得ざる姉上、姉上が楓のために陥りたまいしと聞く、その境遇に報い参らす。....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
命の絆を象徴しているのではあるまいかというようなことも思い浮かべられるのである。
別るるや夢一とすぢの天の河 (『婦人公論』一九四二・一〇・所載)....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
別るる恋 「相手の権勢に酔わされたか! ないしは美貌に魅せられたか! よくも某を....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
な面魂をよそにして 弱い淋しいアイヌの心 力ある兄の言葉に励まされ 涙に脆い父と
別るる コタンからコタンを巡るも楽しけれ 絵の旅 詩の旅 伝説の旅 暦無くとも鰊....
「取舵」より 著者:泉鏡花
手荷物を抱えて、学生は例の厄介者を世話して、艀に移りぬ。 艀は鎖を解きて本船と
別るる時、乗客は再び観音丸と船長との万歳を唱えぬ。甲板に立てる船長は帽を脱して、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
て針金に取り出すその術は、 ファラデーが手本にしたのは愛情で、 二人が逢う刹那と
別るる刹那、 飛出す火花は電気じゃないか。 ファラデーはローヤル・ソサイテーで....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
し難きところのものであった。 居士は一夕碧梧桐君と余とを携えてそこに別離を叙し
別るるに臨んで一封の書物を余らに渡した。それは余らを訓戒するというよりも寧ろ居士....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
中、野田等の諸氏に見送られ、神戸の波止場から和泉丸に乗船しました。その時に故国に
別るる歌があります。
久方の月のかつらのをりを得て
帰りやすらん天津日....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
メフィストフェレス
そんなら行くが好い。どうなるか、見ていよう。
(二人
別る。)
火山論者アナクサゴラス(タレスに。)
君は強情で、人の説に服....