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「別個〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

別個の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
も知れないという点で、原子爆弾の偉力に常に戦慄《せんりつ》を禁じ得ない世界人類に別個の刺激を与える結果となった。そして人々は、果してそうかどうかを一日も早く確か....
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
、その理由としては、次のようなことが綴られていた。これは、この前の理由とは違った別個の理由であった。それによると、 『本願ノ要旨ハ、一個ノ人体ニ、三本又ハ三本....
深夜の市長」より 著者:海野十三
りの状態であるかもしれないのだ。僕は知っている。深夜のT市は、昼間のT市とは全く別個の存在である。しかも極く少数の市民が住み、そしてその少数の人しか知らない不思....
赤外線男」より 著者:海野十三
とりどりの円い標的の間に残る白い余白には、あの裏面から赤外線で照明している深山の別個の標的があったのだ。彼女は赤外線も赤い色も判別する力はない。それは赤外線も、....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
介の横へ屈み込んで、両方の指紋を熱心に比較して見た。が、二通りの指紋は、各々全く別個のものである事に私は気附いた。 「ね。君も気附いたろう? ほら、このハンドル....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
した。でも、石英粗面岩と粗面岩とは、同じ火成岩中の火山岩に属していながらも、全々別個の岩石である事を忘れないで下さい。即ち、粗面岩は石英粗面岩と違って石英は決し....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
期からの変態で、生は死の或る時期以前の変態というようにも考えるし、また、まるまる別個のようにも考えますわ。」氏「というと、生死一如でもあり、また全々生死は聯絡の....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
人物以外の一人を想像していたんだが、それがとんだ場所へ出現してしまった。まさかに別個の殺人ではないだろうがね」 「それじゃ、何のために僕等は引っ張り廻されたんだ....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
せて、法水が煙の輪を吐いた。「だが、そうなると殺した者と綱を攀じ登った者と、こう別個の人物が二人現われるわけになるね。」 熊城は相手が法水だけに、ほとんど怯懦....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
して、考えつづけていた。しかし結局、金蓮のいう“仏天青”と彼自身とは容貌に於いて別個の人間だと思われ、また彼自身も、いきなりホームで抱きつかれた金蓮に対する印象....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
は奥の方に微かに残ってはいるが、それは全然受身の状態に置かれ、そして彼女とは全然別個の存在――小櫻姫と名告る他の人格が彼女の体躯を司配して、任意に口を動かし、又....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
た首無しは、ありゃア、稲野谷兵助じゃなかったんだ。この事件とは、まるで関係のない別個の殺人なんだよ。だって考えて見給え。体位から推してみたからって、どうして、背....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
のような地位を占め、映画俳優の肩書をもったものは、それだけを一組として、まったく別個の扱いをうけている。これでは、いわゆる舞台俳優志望者の中に混って、その雰囲気....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
ことは、この戯曲の風変りな性格を想像させるに役立つた。 もともと、「喜劇」とは別個のものでありながら、今日では、「喜劇的」という意味で、その一種と見做されてい....
詩の精神は移動す」より 著者:小川未明
のまゝ形を変えたものであったなら、それは創造ではないだろう。 即ち存在の意義を別個のものとして、新しく生れるということに於て、創造は私たちに歓喜をよびおこす。....