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「別家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

別家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
うち》へ連れて行って、身体さえ丈夫になれば立派な処へ縁附ける、左《さ》も無ければ別家《べっけ》をしても宜《い》い、彼奴《あいつ》に面当《つらあて》だからな、えゝ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
、それぞれ学校に通っているので、すでに縁組みした令嬢たちも、皆そこから通学した。別家のようで且つ学問所、家厳はこれに桐楊塾と題したのである。漢詩の嗜がある軍医だ....
海異記」より 著者:泉鏡花
は、その江見の浜の波打際に、城の壁とも、石垣とも、岸を頼んだ若木の家造り、近ごろ別家をしたばかりで、葺いた茅さえ浅みどり、新藁かけた島田が似合おう、女房は子持ち....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
九月に亡くなった。それらの事情はこの事業に一頓挫を来たしたが、春一の嗣子左太郎と別家|片桐衛門とが同門の人たちの援助を得て、これを継続完成した。山吹社中が奔走尽....
ヴィヨンの妻」より 著者:太宰治
、私たちにも何かと吹聴していたものです。だいいち、ご身分が凄い。四国の或る殿様の別家の、大谷男爵の次男で、いまは不身持のため勘当せられているが、いまに父の男爵が....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
り起き上り、 「よし来た、算盤よこせ、畜生め、あの米屋の八右衛門は、わしの先代の別家なのに、義理も恩も人情も忘れて、どこよりもせわしく借りを責め立てやがって、お....
敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
アから食物アねえが不自由はさせねえ、十四五になれば立派な処へ奉公に遣って、藤屋の別家を出させるか、然うでなければ己が方の別家えさせるから一緒に行くか」 正「行き....
神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
持ちであった。 父清左衛門云って曰く、「どうせお前は次男の身分だ。養子に行くか別家するか、どうかしなければならないのだが、どっちもお前には適しないらしい。戦国....
松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
あの娘を身請して、好いた男と添わしてやって松山という暖簾でも掛けさせて、何処かへ別家を出して遣りたいのだ、そして久馬様の御位牌を立てさせたいと思うが何うだろう」....
阿繊」より 著者:田中貢太郎
返っていったなら、いやな顔をせられるのでしょう。もしまた帰るとなれば、大兄さんと別家するのですね。でなければ私は死んでしまいます。」 嵐はそこで帰って三郎に知....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ないのでございます。主人が生きておればとにかく、行方知れずですもの、私の家こそ特別家探しを受けないのが当り前と申せましょう」 キンは帯の間から一通の手紙をとり....
不在地主」より 著者:小林多喜二
るというものがあると、同じ「国衆」のものが集ってきた。村に残っている自分の本家や別家の人達に、事づけを頼んだり、何かを届けてもらったり、村の様子をきいてきて貰っ....
押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
みこみで年に十四俵の米に作業着一切をもつという前代未聞の高賃銀を約束することで、別家の源治を沈黙させてしまつた。 田圃がスツカリ乾いて、馬耕が差し迫つて来てい....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
人物誌』一八一頁「加茂保豊は平安朝の人、奈良の頒暦師中尾するを以て氏とす。又其の別家は吉城川の住所の傍を流るゝを以て、吉川と称したりとぞ、両家共に暦を頒行せしが....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
仕事だったが、ある日ふろ場でごりょうさんがいわれた。 『貞吉や、つらいやろけど、別家するまで辛抱しいや』 親切な言葉にふっと目頭が熱くなったが、一体別家とはど....