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刮目
「刮目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
刮目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
る二人《ふたり》を懲戒し、併《あわ》せて汽船会社の責任を問う事とすべし。読者請う
刮目《かつもく》してその時を待て」
葉子は下くちびるをかみしめながらこの記事....
「無名作家の日記」より 著者:菊池寛
版元は日本橋の文耕堂だ。もう、皆は初号の原稿に忙しい。締切は一月三十日限だ。まあ
刮目《かつもく》して、僕たちの活動ぶりを見てくれ給え。僕たちは本当に黎明が来たと....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
らく内心では、黙示図の知れない半葉を喘ぎ求めていたのであろう。そして、空しくこの
刮目された一幕を、終らねばならなかったに違いない。ところが、不思議なことには、勝....
「今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
いと云われ始めた頃から、文化と文学の対象に、民衆という語が現れて来た。これは将に
刮目《かつもく》されるべき一つの点である。 批判精神を持たず又必要ともしないの....
「政治と作家の現実」より 著者:宮本百合子
げているソヴェト同盟の市民の一部にしろ、自身の偉大な勤労とその献身の意味、自身の
刮目《かつもく》すべき力闘と勝利とが、全世界の平和とその推進のために、どんなに重....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
の真剣性・深刻性は判るだろう。で早稲田には真剣な応援団が更生した。その活躍振りは
刮目して見るべきだということになった。 慶応は慶応で十月二十二日の早慶三回戦に....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
夫、その他新進気鋭の諸氏が、唯物弁証法の立場から、夫々科学批判に活躍しているのは
刮目していい。その他、『思想』『理想』『科学』『綜合科学』『科学ペン』『科学評論....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
一冊の本をよみ終せ、まとまった印象を得、批評し得る、という能力だって、人によれば
刮目して其可能におどろきます。しかしこれはわたしの少女時代からのもちものよ、あり....
「再び科学的精神について」より 著者:戸坂潤
をせねばならぬ。かくて思想局も教学局にまで昇格拡大されることになる。「教学刷新」
刮目して待つべしであろう。この根本文化政策に較べれば、日本文化中央連盟による「日....
「『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
学小説が一段と栄えてしかるべきであったと思う。渡洋爆撃への驚嘆、快速戦車部隊への
刮目、敵の空襲や迫撃砲や機関銃に対する悲憤、それからまた軍需品製造への緊張、科学....
「暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
埋め合せをしなければならないし、それから検察官、あなたにはこの事件の一切は、最も
刮目すべき職業上の研究問題として現われるでしょう。それでまず第一にあなたにヒルト....
「魔都」より 著者:久生十蘭
は四時十五分。あとまだ四十分あります。あなたが勝つか、私が勝つか。その結果こそは
刮目に価するというべきでしょう」
そういって軽く一揖すると、今度こそ本当に出て....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
といえども一たび児童の興味を喚起し自学自修の習慣にして養成せらるれば終極の進歩は
刮目に値すべし。 国語辞書に次ぎて必要なるは少年用百科辞典の編纂なり。従来、中....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
れた。陳列換えは前総長時代からの予ての計画で、鴎外の発案ではなかったともいうし、
刮目すべきほどの入換えでもなかったが、左に右く鴎外が就任すると即時に断行された。....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
革命にも遭逢し、労農政府の明暗両方面をも目睹したなら、その露国観は必ず一転回して
刮目すべきものがあったであろう。舞台の正面を切る役者になるならぬは問題でなくして....