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「刳る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

刳るの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高山の雪」より 著者:小島烏水
さになっているのもある。そうなると両端から包囲するように、中央部までを喰い取って刳るから、一方の外壁を残して一方を欠いた噴火孔のようになる。しかしその岸側でなく....
天主閣の音」より 著者:国枝史郎
な」 「何、機械? どんな機械だ?」 「人を殺す機械だあね」 「匕首で土手っ腹を刳るがいいやな」 「そうしたら人に知れるじゃあないか」 「それじゃあ殺しても、殺....
」より 著者:島崎藤村
私は叔父さんの裏面を見ちゃってよ――三吉叔父さんという人はよく解ってよ」こう骨を刳るような姪の眼の光を、三吉は忘れることが出来なかった。それを思う度に、人知れず....
夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
であり、かすかに開かれた紅唇から覗く、光さえ浮んだ皓歯は、観客の心臓を他愛もなく刳るのだ。 この美しき葉子が、何故、あの醜くい容貌を持った黒吉に好意を見せるの....
夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
筈だぜ」 「そうです。生きていた浄善は、その後に殺されたのですわ」智凡尼はグイと刳るような語気で云った。「だって、推摩居士が魔法のような殺され方をしているのを、....