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「刻する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

刻するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
、師範、中学、新聞社、丸の内をさして朝ごとに出勤するその道その道の紳士の、最も遅刻する人物ももう出払って、――初夜の九時十時のように、朝の九時十時頃も、一時は魔....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
光のことも、いずれ別に話します)。金次郎はなかなか腕の出来た人であったが、仏を彫刻することは不得手であって、仏に附属するところの、台座とか、後光とかいうようなも....
鵞鳥」より 著者:幸田露伴
外の業をする。それで古来木理の無いような、粘りの多い材、白檀、赤檀の類を用いて彫刻するが、また特に杉檜の類、刀の進みの早いものを用いることもする。御前彫刻などに....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
のを防ぐために柄袋《つかぶくろ》をかけた。 門限は厳重ではあったが、一面には遅刻する者をかばうために、暮六《くれむつ》時の拍子木を打ってまわる仲間は、なるべく....
楠の話」より 著者:豊島与志雄
なかったからである。起き上るともう日は高く昇っていた。私ははっと思った。学校に遅刻するということが私の頭に一杯になった。すぐに飛び起きて来て時計を見ると、もう八....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
なはだ熱心にわたしに向かって警告した。そうして、キリスト教と邪教とをひとしく心に刻するのは正しい議論である、なぜなれば、キリスト教を詐りよそおったユダは悪漢であ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
しまえば、何でもない話だ。彫刻家が自分の気に入った大理石を見つけ出して、それを彫刻するのは、何も珍らしいことではないからね。しかし、考えようでは、人生のすばらし....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
か、草木、果実、花などの形においてもやはり同じことで、いろいろと実物を的にして彫刻するということに苦心したのであります。 この研究が一、二年続く中に、何時とな....
中毒」より 著者:織田作之助
カダンの自虐的な快感を味わう時はないのだ。その一本の為に、私は試験に遅刻した。遅刻するとわかりながら、吸っていた。かけつけた時は、もう試験は終っていた。私は落第....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
柄を抜いたのだ。五十間飛ばしたのは見事で有った。若も命中して、悪僧の眉間に白毫を刻する如く突立った。 「わっ」と一声。後ざまに打倒れて、姿は此方から見えなく成っ....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
変にお思いでしょうが、私は、今回、皇居御造営について、貴婦人の御間の装飾に狆を彫刻することをお上の方から命令されましたので、そのため、いろいろ好い狆を見本に探し....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
してより一年有半、蒐集及整理|漸く終を告げ、今や本巻|並に之に続くべき第三巻を印刻する運びとなれるは編者の最も喜ぶ所なり。如何と言ふに其間に昨年の大震大災あり、....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
そこでまた言葉を改め、 「後藤貞行という人は右の如き人物。この度私が楠公の馬を彫刻するとなれば、従前の関係上、必ず助力をしてくれることでありますが、しかし、その....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
棺を数重に合葬するなり。その地面の上に石碑をたて、これに埋葬せるものの名と年月を刻するなり。 埋葬所の一隅に衆人合葬の地を設く。これをポーパーという。貧民を葬....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
冬の間日本海は、殊に多量の雪を日本北アルプスに与えて、自ら象嵌し、蝕鏤し、彫刻する材料たらしめる。私達は夏が来るまで親しく其装飾された山谷の模様を睹る可き自....