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前哨
「前哨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
前哨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「四条畷の戦」より 著者:菊池寛
頃だろう。正行は自ら突進隊五百騎を提げて、一直線に北に強行突破を企てて居る。敵の
前哨は全く蹂躙されて、約半里も北に圧迫されて居る。此の時四条隆資軍に牽制されて居....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
は沼津を発して三島を過ぎ、長久保城に入って家康と軍議を凝らして居る。小田原攻撃の
前哨戦は、先ず誰が見ても此の山中、韮山二城の奪取でなければならない。 山中城に....
「前哨」より 著者:黒島伝治
原に青い草が見えていた。それが今は、何一ツ残らず、すべてが枯色だ。 黒龍江軍の
前哨部隊は、だゝッぴろい曠野と丘陵の向うからこちらの様子を伺っていた。こちらも、....
「道標」より 著者:宮本百合子
号には、小林多喜二というひとの「一九二八年三月十五日」という小説がのっていた。「
前哨戦」という同人語の欄で篠原蔵人が、その小説について書いていた。「成程そこには....
「時事雑感」より 著者:寺田寅彦
董いじりをしているように見えていた。そうして思いもかけぬ間道を先くぐりして突然|
前哨の面前に顔を突き出して笑っているようなところがある。 もっとも、ラマンのま....
「ソヴェト文壇の現状」より 著者:宮本百合子
階級が自分たちの幸福増進のために決心したばかりではない。世界の勤労人民解放運動の
前哨としてのソヴェトが富饒な国内の天然資源を百パーセントに活用し社会主義社会の実....
「婦人雑誌の問題」より 著者:宮本百合子
対立であること。従って、プロレタリア雑誌の影響力によって婦人大衆の間に拡大される
前哨戦とブルジョア婦人雑誌の独占地域との関係は、あらゆる瞬間において固定したもの....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ている。
自由主義者達の日本主義的啓蒙運動に対するこの援助は、云わば日本主義の
前哨戦である文化ファシズムとしての文化統制運動となって、日本主義者の側から感謝の....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
て優秀なのである。敵味方入れ混っての合戦だということをまず注意しておいて、最初の
前哨戦は平貞蔵教授の免職である。一体九大法文学部の初期の教授達が例の(又出て来た....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
くして、大山阿夫利山《おおやまあふりさん》が突兀《とっこつ》として、東海と平野の
前哨《ぜんしょう》の地位に、孤風をさらして立つ。富士は、大群山《おおむれやま》と....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
っと大きく、ずっとおそろしくみえました。この雪は生きていました。それは雪の女王の
前哨でした。そして、ずいぶんへんてこな形をしていました。大きくてみにくい、やまあ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
彼はその夜一睡もしなかったのである。その夜も各瞬間は彼に喜びの情を与えた。彼は
前哨《ぜんしょう》の全線を見回って、あちこちに立ち止まっては騎哨に言葉をかけた。....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
「そしてそこで捕《つかま》る。」と群れの中から他の声がした。「戦列兵か郊外兵かの
前哨《ぜんしょう》に行き当たる。労働服をつけ縁無し帽をかぶって通ればすぐ向こうの....
「神経衰弱的野球美学論」より 著者:坂口安吾
アトラクションをつけてはどうかと思った。女優さんやジャズバンドなどの必要はない。
前哨戦に、見物人にプロ投手の投球を打たせる余興をやったそうだが、こういう余興はい....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
。そして、このように時を浪費している間に、事故や、脱走兵や、病気や、それから遠い
前哨への兵の配置や、いろいろの原因が重なって、彼の軍隊は融けるように減少した。つ....