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「前期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

前期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の今年までとで、政治経済の方面から日常生活の風俗習慣にいたるまでが、おのずからに前期と後期とに分かたれていた。 明治の初期にはいわゆる文明開化の風が吹きまくっ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
熊城も、近代科学の精を尽した法水の推理の中へ、まさかに錬金道士の蒼暗たる世界が、前期化学特有の類似律の原理とともに、現われ出ようとは思わなかった。 「ところで田....
近時政論考」より 著者:陸羯南
りし明治二十年に至るまで、この六年間は実に政論史上の第三期に属す。この期の政論が前期に比して大いに進歩せしことは言を俟たずといえども、もしその裏面よりこれを考察....
言語体の文章と浮雲」より 著者:幸田露伴
うに思えてなりません。近来の事は私が申さいでもいいから態と申しません。ただ同君の前期の仕事に抑々亦少からぬ衝動を世に与えて居ったという事を日比感じて居りましたまま、かく申ます。....
田舎教師」より 著者:田山花袋
京に用|足しに行こうと企てているものもある、月の初めから正午ぎりになっていたが、前期の日課点を調べるので、教員どもは一時間二時間を教室に残った。それに用のないも....
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
史又は思想史の上で消長して今日に至っている。唯物論の側から云えば、ギリシア哲学の前期(ソクラテス以前)や十七・八世紀の英仏の哲学などがその適例であるが、観念論が....
学生と教養」より 著者:倉田百三
、また資料を提供されて豊富となって来ている。しかし後期のものがすべての点において前期のものにまさっているとはいえない。ある時代には人性のある点は却って閑却され、....
大正女流俳句の近代的特色」より 著者:杉田久女
前期雑詠時代 大正初期のホトトギス雑詠に於ける婦人俳句は、女らしい情緒の句が大....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
よかった済生学舎に通って修学する。それが出来なければ基礎医学だけは独学をしてその前期の試験に合格すれば、今度は代診という格になって、実際患者の診察に従事しつつ、....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
感性の枯渇からまもり、いくつかの傑作をかいた。戦後の「雨」「晩菊」「浮雲」など、前期の林さんのもたなかった思想性をもちはじめている。中でも「浮雲」は、敗戦に対す....
美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
法隆寺東院絵殿に以前安置されていて今は綱封蔵にあるときく此の夢違観音は所謂天平前期にあたる作であるが、この像の持つ美の要素には十分注目すべきものがあり、日本美....
世界の裏」より 著者:国枝史郎
交にさえ口を入れ、ロマノフ皇朝を没落させた、稀世の妖僧の死骸を呑んだ。 以上は前期欧洲大戦中での出来事で、ラスプーチンは、露国皇帝をして、敵国|独逸と、単独講....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
ホフの文学生活は、一八八七年『イ※ーノフ』を境目にして、前後の両時期に分かれる。前期はアントーシャ・チェーホンテという筆名をもった一時代で、つまり初期のユーモア....
少年の食物」より 著者:木村荘八
蔭さんの探検が好きなのに山中古洞さんの挿絵が嫌いで、拘泥したおぼえがあるが、之は前期のことか。――『世界お伽噺』では新版を本屋で買うと、先ずその挿絵を一通り見る....
島原の夢」より 著者:岡本綺堂
の今年までとで、政治経済の方面から日常生活の風俗習慣にいたるまでが、おのずからに前期と後期とに分たれていた。 明治の初期にはいわゆる文明開化の風が吹きまくって....