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剛
「剛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ら》にさえぎられて、ここまではさして来ない。後ろを見ると、うす暗い中に、一体の金
剛力士が青蓮花《あおれんげ》を踏みながら、左手の杵《きね》を高くあげて、胸のあた....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
威丈高になった父の小言を覚えている。――「貴様は意気地もない癖に、何をする時でも
剛情でいかん。」
しかし彼の迷信は幸にも次第に消えて行った。のみならず彼は西洋....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
は、近頃以て奇怪至極《きっかいしごく》じゃ。思うにその方は何処《いずこ》かにて金
剛邪禅《こんごうじゃぜん》の法を修した外道《げどう》の沙門と心得る。じゃによって....
「影」より 著者:芥川竜之介
と》つ、文字通り陳の心臓を打った。陳はその度に身を震わせながら、それでも耳だけは
剛情にも、じっと寝室の戸へ押しつけていた。しかし彼の興奮が極度に達している事は、....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
た神ですからね。」
「しかし泥烏須《デウス》は勝つ筈です。」
オルガンティノは
剛情に、もう一度同じ事を云い放った。が、老人はそれが聞えないように、こうゆっくり....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
はなかった。
「いかがでございましょう? 置いて頂けましょうか?」
お蓮は舌が
剛《こわ》ばったように、何とも返事が出来なかった。いつか顔を擡《もた》げた相手は....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
わず語りに話しかけた。
「とかく人と申すものは年をとるに従って情《じょう》ばかり
剛《こわ》くなるものと聞いております。大御所《おおごしょ》ほどの弓取もやはりこれ....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
だいかん》は天主のおん教は勿論、釈迦《しゃか》の教も知らなかったから、なぜ彼等が
剛情《ごうじょう》を張るのかさっぱり理解が出来なかった。時には三人が三人とも、気....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
賢造はとうとう苦《にが》い顔をして、抛《ほう》り出すようにこう云った。洋一も姉の
剛情《ごうじょう》なのが、さすがに少し面憎《つらにく》くもなった。
「谷村さんは....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
《しろがね》のような花をつけた下に、いろいろな事を話し合った。
「近頃はあなたの
剛力《ごうりき》が、大分《だいぶ》評判《ひょうばん》のようじゃありませんか。」
....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
支那人はそれを見ると、さすがに顔の色を失ってしまった。が、やはり押し黙ったまま、
剛情《ごうじょう》に敷瓦を見つめていた。
「そんな事だろうと思っていた。」
将....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
は片手にピストルを握ったまま、片手に次の間の戸口を指さしました。 「それでもまだ
剛情を張るんなら、あすこにいる支那人をつれて来い」 「あれは私の貰い子だよ」 ....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
ました。神将は彼が恐れないのを見ると、怒ったの怒らないのではありません。 「この
剛情者め。どうしても返事をしなければ、約束通り命はとってやるぞ」 神将はこう喚....
「近藤浩一路氏」より 著者:芥川竜之介
している。二種の流俗が入り交った現代の日本に処するには、――近藤君もしっかりと金
剛座上に尻を据えて、死身に修業をしなければなるまい。 近藤君に始めて会ったのは....
「剛才人と柔才人と」より 著者:芥川竜之介
佐佐木君は
剛才人、小島君は柔才人、兎に角どちらも才人です。僕はいつか佐佐木君と歩いていたら....