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剛毅
「剛毅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剛毅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
いう二世の青年がいたのである。折竹が、それに気付いたときの失意のさまといったら、
剛毅《ごうき》な彼とはとうてい思えなかったほどだ。木戸は飛行中「|天母生上の雲湖....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
が飛んでいたが敵の大空軍に較べて、なんと見窄しく見えたことであったか。流石に沈着
剛毅な海軍軍人たちもこの明かな数量の上の不釣合に重苦しい圧力を感ぜずにはいられな....
「運命」より 著者:幸田露伴
時、史に曲筆多し、今いずくにか其実を知るを得ん。永楽|簒奪して功を成す、而も聡明
剛毅、政を為す甚だ精、補佐また賢良多し。こゝを以て賽児の徒|忽にして跡を潜むと雖....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
なことがあれば、前校長の久保井は無能者であるとわらわれるだろう、諸君の健全なる、
剛毅果敢なる、正義にあつく友情に富める、この気風を失わざればそれはやがて久保井克....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
そして彼がその言葉を言うや否や、吾々は皆彼に賛成したと思う。なぜなら、それは単に
剛毅な、海員らしい、正常な感情であったばかりではない。その上にそれは立派な策略で....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
るからだ」 「では、二老人は?」 「二老人は、ドイツの科学者だ。ドイツ人の沈着、
剛毅な精神力が、この心理的な残虐に堪え得るだろうとおもう」 「なるほど……君は?....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
軍港の神秘が、そもそもの原因だったのです。 一九一四年開戦瞬前に起って、さしも
剛毅な海兵どもを慄え上がらせたというその不思議な出来事は、いま耳にした艇長屍体の....
「独房」より 著者:小林多喜二
ことを「別荘行」と云っている。ドンな場合でも決して屈することのないプロレタリアの
剛毅さからくる朗かさが、その言葉のうちに含まさっているわけだ。然し、そればかしで....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
、危険や恐怖にみちみちているからだったろう。新しい出来事に出遭うたびに、君たちの
剛毅さが呼び出され、君たちの勇気が示されることになるからだった。危険や死に取り巻....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
校という学校がある。この学校は寄宿制度であって、幼年から少年までを収容して、健全
剛毅なる教育をほどこすのである。 されば全校の気風は勇気にとみ、また慈愛と友情....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
……この危機にのぞみ、我々一同が力を合わせ、外、過激思想、都会の頽風と戦い、内、
剛毅、相互扶助の気質を養い、もって我S村の健全なる発達を図りたい微意であるのであ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
なりしか、人事|齟齬多し、覚えず一歎を発す。」 「この頃は新聞紙を読みて、何某は
剛毅なり薄志弱行の徒は慚死すべしなどいふ所に到れば何となく我を誹りたるやうにおも....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
ラであった。殊に森は留学時代に日本語廃止論を提唱したほど青木よりも一層徹底して、
剛毅果断の気象に富んでいた。 青木は外国婦人を娶ったが、森は明治の初め海外留学....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
。
敢為邁往の気象で身方の利を謀ったのは、
ボレアスが伜兄弟の手柄だ。
沈著で、
剛毅で、聡慧で、物の相談が好く出来、
女共に悦ばれて、勢力のあったのはイアソンだ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
まで摂政関白であり、良経もその間に内大臣になり、慈円も天台座主に上ったが、兼実は
剛毅で、後白河院の丹後局という女傑の反感を招いたため、ことごとに意見が封じられ、....