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剣士
「剣士〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
剣士の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
できなかったからです。かりに一歩を譲って、そういうような流儀がなかったにしても、
剣士によってずいぶんと右小手のみを得意とするつかい手がないとは断言できないんです....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
のでしたから、それにはあの左ききという判定のあったのをさいわい、まず道場出入りの
剣士について、それなる左ききの、あるいは左り胴の癖ある者をあげてみようと考えつい....
「寛永武道鑑」より 著者:直木三十五
出てしまっていた。 (同じ二百石。荒木と、わしと――だが、荒木は御前試合に出て、
剣士一代の晴れの勝負をしたし、わしは、この田舎で、一生、田舎武士の師範で、朽ちる....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
き」 文之丞から出た諸手突きは実に大胆にして猛烈を極めたものでした。五百余人の
剣士が一斉にヒヤヒヤとした時、意外にも文之丞の身はクルクルと廻って投げられたよう....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
武道熱心のものは奥州或いは西国から、わざわざ出て来るものもあるくらいで、いずれの
剣士もみな免許以上のもの、一流一派を開くほどの人、その数ほとんど五百人に及び、既....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
は、可厭に蒼白い。――そいつは何だ、講釈師がよく饒舌る、天保水滸伝中、笹川方の鬼
剣士、平手造酒猛虎が、小塚原で切取って、袖口に隠して、千住の小格子を素見した、内....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たしかに出来るには出来るが、ややもすれば無頼漢になってしまう。これより先、江戸三
剣士(千葉、桃井、斎藤)の一人斎藤篤信斎弥九郎が、その門弟のうちから十余人の腕利....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とに致そう」 そこで、その夜は眠りについて、翌日、明倫館に出頭して、藩の多くの
剣士たちと試合を試みて、また宿へ戻って、風呂を浴びて、一酌を試みているところへ、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の早業の人目を驚かすこと宜《むべ》なりと言いつべし。痛ましいことには、この天才的
剣士は当時肺を病んでいた。呼吸器を日に日に蝕《むしば》まれながら、剣は超人的に伸....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
流儀は?」 と先方が反問して来たものです。うむ、では絵師といったのを、剣師或いは
剣士と聞きそこねたのだな――いや、これは今にはじまったことではない、剣客と言えば....
「馬庭念流のこと」より 著者:坂口安吾
剣法というのは元来貴人に依存してきたもので、
剣士は将軍や大名に召抱えられることを目標に修業に励んだものである。 ところがこ....
「脱出と回帰」より 著者:中井正一
いたのである。 封建時代のおかかえ力士的な領主専属の、プロフェショナル行為は、
剣士もそうであるように、これを美しく表現して、六芸、すなわち、礼、楽、射、禦、書....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
合ってみると、とても、とても、問題にならない。もともと、ナギナタと刀では、現在の
剣士に立合わせても、女の子のナギナタの方が勝つ公算が大きいのである。しかしミコサ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
をもとめない。門弟は主として里人で、里人みな剣を使う。里人のなかに四天王小天狗八
剣士などというのがあり、他流の豪傑がこの田舎剣法にからかいに行くと、野良の百姓に....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
一 天保の頃、江戸に神影流の達人として勇名を轟かしていた長沼正兵衛、その門人に小机源八郎というのがあった。怪
剣士として人から恐れられていた。 「小机源八郎のは剣法の正道ではない。邪道だ。故....