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副産物
「副産物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
副産物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「党生活者」より 著者:小林多喜二
てそんな事件を口実にして、「赤狩り」をやったのだ。現に彼奴等はその度毎に「思わぬ
副産物があった」とほざいているのがその証拠だ。Sによると、外国の雑誌に、日本では....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
※ 私は、深くも聴かずひとり合点をして、 「なるほど、それが『|冥路の国』探検の
副産物というわけだね。じゃ、どこだ? その、新発見の北極の島ってえやつは」と言う....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
。全力をつくして闘うところに価値があるのであって、頂上へ立つことのできるのはその
副産物に過ぎないんだ。 御殿場は太郎坊附近がスキー場になっているので、名古屋鉄....
「函館の大火について」より 著者:寺田寅彦
の大火に肩を比べるものであった。あの一九二三年の地震によって発生した直接の損害は
副産物として生じた火災の損害に比べればむしろ軽少なものであったと言われている。あ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
、遠い遠い原始時代に、斯ういうものも必要であろうという神様の思召で言わば一|種の
副産物として生れたものだと申すことでございます。天狗の頭目も『自分達は人間になり....
「現代の詐術」より 著者:坂口安吾
征服し飼い馴らす秩序が何物であるか。 ヤミ屋だのパンパンだのと敗戦の天然自然の
副産物は罪悪的なところは殆どない。我々小人の日常には、やむを得なければ立小便もや....
「反スタイルの記」より 著者:坂口安吾
必ず眠れぬ。その代り、心臓がドキ/\し、汗がでる、手がふるえる、色々とにぎやかな
副産物があって、病的だが、仕事のためには確かによいから、自然、濫用してしまう。 ....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
大きく画いた格子を写真で縮写しようと試みたがうまく行かなかった。しかしその研究の
副産物としていわゆる zone plates(光を集中する円形格子)を得た。しか....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
を感じている。そうして本文は、実にその研究の中途においてたまたま生まれた一つの小
副産物にすぎない。これはもと慶応義塾大学において講演した際の原稿に多少の筆を加え....
「犯人」より 著者:坂口安吾
明したから、彼の告白が真実であるときまってこの事件は解決した。 ただこの事件の
副産物として、淫乱女の死を予言した花井訓導の発狂という事実がとりのこされていた。....
「新案探偵法」より 著者:小酒井不木
持って居ることはすでに述べましたが、彼の発明した新案探偵法はいわば生理学的研究の
副産物に過ぎないのであって、探偵法の新奇なるものを工夫しようとして取りかかったの....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
ということが分ってきたのであります。外に西洋人が貴ぶものがあるとすれば仏教文明の
副産物である、仏教美術である。西洋人はこれに対し非常に敬意を払っております。これ....
「男の子を見るたびに「戦争」について考えます」より 著者:小川未明
ることができない程、現実の問題として、真剣に迫りつゝあることです。 帝国主義の
副産物として、戦争を避け得られないことは、説明すべく、あまりにはっきりとした事実....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
て起ったのが、香畝生君のいわゆる「夙の者雪冤運動」で、翌年黄中の「振濯録」もその
副産物としてできたのであった。 清水坂の法師原がいわゆる「坂の者」であることは....
「黒板は何処から来たのか」より 著者:小倉金之助
たといわねばならぬ。また、そういう意味で、“画法幾何学と黒板とは、フランス革命の
副産物である”といっても、大した過言ではあるまいと考えられる。今日わが民主革命の....