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割下
「割下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
割下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
く、夏も行《ゆ》き秋も過ぎて、冬のとりつきになりました。すると本所《ほんじょ》北
割下水《きたわりげすい》に、座光寺源三郎《ざこうじげんざぶろう》と云う旗下が有っ....
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
かね》て申上げました此方《こちら》のお娘子《むすめご》がお美しいと云うことを、北
割下水《きたわりげすい》の大伴《おおとも》と云う剣客《けんかく》へ話した処が、是....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
っと奥の六畳へ通ると、お絹はもう寝床から脱け出していた。 林之助は主人の使いで
割下水《わりげすい》まで来たので、その帰りにちょっと寄ってみたのだと言った。お君....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
うに呟いた伝法な声がきこえました。 「畜生ッ、くやしいな! こういう時にこそ、長
割下水《ながわりげすい》のお殿様が来るといいのにな」 「違げえねえ違げえねえ。い....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
に、お馴染の意気な素足に雪駄ばきで、京弥、権之兵衛両名を引き具しながら、悠々と長
割下水を立ちいでましたのは、宵の五ツ少し手前な刻限でした。 今の時間ならば丁度....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ッかけ草履がおどろいたように言いました。 「おい。金的! 見ねえ! 見ねえ! 長
割下水のお殿様だ。傷の御前様が御帰りだぜ」 「違げえねえ。相変らずのっしのっしと....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
御笑談ばッかり、その菊路はここにお迎えに参っておりまする」 言ううちにいつか長
割下水の屋敷近くへ漕ぎつけていたと見えて、薄闇の中から不意に言ったのは妹のその菊....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
。六日待たすとはしびれを切らしおった。いつ罷りかえるか分らぬぞ」 乗って本所長
割下水を出かけたのが日暮れどき。 番町の治右衛門邸へ乗りつけたのが、かれこれも....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
が有るんで」 と幾ら傍で云っても美代吉は少しも嬉しい顔付が無いというは、本所北
割下水に旗下の三男で、藤川庄三郎という者と深くなって居ますが、遣い過ぎて金が廻ら....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
伴に向って悪口いたしましたので、蟠龍軒は友之助を取って押え、高手小手に縛り上げて
割下水の溝へ打込んだという話を聞き、義憤むら/\と発して抑え難く、ついに蟠龍軒の....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
もう夜明けに間もあるまい。見舞いには早朝参るとしよう」 三百石の知行取り、本所
割下水に邸を持った、旗本の藪紋太郎は酷く生活が不如意であった。 普通旗本で三百....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
ッタリ止ってしまいました。夜も段々と更け、以前のお竹蔵前で当今交番所のある所から
割下水の方へ掛りますと、女の金切声で、「アレー人殺し/\」というから、角右衞門は....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
は知らない。そこで、どこが故郷かといえば、やはり東京が故郷である。自分は、本所の
割下水で生まれた。つまり、
割下水が故郷だ。引き潮時に、掘割の真っ黒い水の底から、....
「歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
が、初めての方なら、病気だといって、お断りしねえ」 「ですがお師匠さん、お客様は
割下水のお旗本、阪上主水様からの、急なお使いだとおっしゃいますよ」 「なに、お旗....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
り当時から在職していたT先生にお目にかかり、女生徒に裁縫を教えていた或女の先生も
割下水に近い京極子爵家(?)の溝の中で死んだことを知ったりした。この先生は着物は....