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「割出し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

割出しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
せられたのだ。――大体、入換用のタンク機関車などと言う奴は、僕の常識的な考えから割出して見ても、牽引力の大きな割に速力は他の旅客専用の機関車などより小さい訳だし....
無惨」より 著者:黒岩涙香
理学は斯だのと洋書を独りで読んだ様な理屈を並べるから是も得意の論理学とか云う者で割出して見るが好いアハヽヽ何と爾では無いか」大鞆は心中に己れ見ろと云う如き笑を隠....
」より 著者:島崎藤村
たお種には、夫と他の女との関係が一番|煩く光って見えた。で、お種は自分の経験から割出して、どうすれば男というものの機嫌が取れるか、どうすれば他の女が防げるか、そ....
ソヴェトの芝居」より 著者:宮本百合子
がきめられた。芸術労働者組合として、産業組合連合へ加盟したのだ。一九二七年に賃銀割出しの方法をいろいろ改正し、それをいま実行している。 歌舞伎の内部のように....
私たちの建設」より 著者:宮本百合子
本の平均男子一人当、平均女子一人当の基本的なカロリーは、御用学者達が権力に媚びた割出し方によって、実際の必要が三千五百カロリーから五千カロリーであるにも拘らず、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
けん》あたりから得ている経済学ではなく、わが藤原家の祖先伝来の財産というものから割出している経済学なのですから、この私有財産あってこその経済学で、その私有財産を....
物理学実験の教授について」より 著者:寺田寅彦
もないものであるが、ただ年来大学その他専門学校で物理実験を授けて来た狭い経験から割出して自分だけの希望を述べてみたいと思う。勿論我田引水的のところもあろうが、た....
サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
った。そして必要品を置くに足るだけの場所のみで、フランボーはそこに自分の哲学から割出して必要と考えた品々を蓄えていた。それ等は四つの主要部分に分類することが出来....
女大学評論」より 著者:福沢諭吉
と言う可し。蓋《けだ》し女大学の記者は有名なる大先生なれども、一切万事支那流より割出して立論するが故に、男尊女卑の癖《へき》は免かる可らず。実際の真面目《しんめ....
新女大学」より 著者:福沢諭吉
して失敗するよりも、行われざる事は行われずとして他に好手段を求め、人情の根本より割出して家の幸福を全うせんこと我輩の望む所なり。 一 文字の如く舅姑は舅姑にして....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
ざにある。とかく理想々々と高尚《こうしょう》らしくいうが、とんでもないところから割出している者が多い。 日本の教育を進めるには、必ずしも大臣になりあるいは文部....
柳原燁子(白蓮)」より 著者:長谷川時雨
崇拝している年下の男の方が、我儘が出来るのは当然だがといったが、どんなところから割出したものかと思った。昨日《きのう》までは、精神的の苦痛はあっても、いわゆる我....
三枚続」より 著者:泉鏡花
」 「お前さんがこの頃また毎晩色ものの寄席へ行くのはやっぱりそこらの地震|除から割出したもんだね。」 「何故、何故、ええ御隠居。」 「麹町の人だがね、同一その安....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
自分の罪障が消えるという信仰からこういうことをやるのです。その石は山の方の人民が割出して持って来るので、一つ十銭とか二十銭という割合で売るのです。 これは大変....
教育の目的」より 著者:新渡戸稲造
るには、どうしたら宜《よ》いか、如何にせば最も国家経済のためになるかと、経済から割出した議論を立てて来ると、いわゆる社会経済とか国家経済とかいって、国の生産を興....