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割増し
「割増し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
割増しの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
らぬ事、博奕《ばくち》をしてはならぬ事、隣保相助けねばならぬ事、豊作にも小作料は
割増しをせぬ代りどんな凶作でも割引は禁ずる事、場主に直訴《じきそ》がましい事をし....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
でも出掛けて行くように。乗合自動車も、円タクも、人力車もT町迄だと、市外と同じ「
割増し」をとった。――こゝは暗くて、ジメ/\していて、臭くて、煤けていた。労働者....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ようと試みていた。 諸物価騰貴と共に、諸大名が旅も困難になった。道中筋の賃銀も
割増し、
割増しで、元治元年の三月からその年の二月まで五
割増しの令があったが、さら....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ようなことはすべてその中に尽くしてあり、この際、応急のお救い手当て、人馬雇い銭の
割増し、米穀買い占めの取り締まり等の嘆願の趣が個条書にして認めてある。三郎兵衛は....
「舗道」より 著者:宮本百合子
いだってつまらなかった。××○○会社は四時半から後の残業は七時以後からでなければ
割増しがつかなかった。従って、ちょいちょい居残りさせられても大抵のときはタダで、....
「「我らの誌上相談」」より 著者:宮本百合子
えているから互に思いやりある組織で、キット失業保険がある。妻子があればその分だけ
割増しがつく。六十歳までよく働けば養老保険さえ出るから、安心して職務につくせる。....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
の実体は、何たる悲劇的めいたものとなるだろう。勤めている男女の従業員は、幾らかの
割増しのついた給料を家へもちかえるとしても彼が、知人の安否を問い合わせる一枚のハ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
にいないからです。それで、頭割りをする役割は、当人の主張の無いのに、当人に代って
割増しを主張するほどの好意はないから、常人足並みの労銀が、組の者に托して与八に向....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
閉鎖する支店に未練を持ち継続することを許さず、なお前に贈与した株式は払込額面の一
割増しで主人が即時買い戻すことを通告して、現金を店員たちの前に出しました。もちろ....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
ハッハッ、それにしては」 若侍は横を向いた。 「安すぎますて、五両の日当」 「
割増ししましょう、七両ではいかが?」 「まだ安い。駄目だ駄目だ!」 「あッ、なる....
「特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
人・又者等を除外した数であるから、実際上の帝国臣民の数は、さらにこれよりも数割の
割増しを見る必要あるべく、かくて明治五年に至って、三千三百十一万の統計を見るに至....