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割木
「割木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
割木の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
と、硝子張りの旅館一二軒を、わざと避けて、軒に山駕籠と干菜を釣るし、土間の竈で、
割木の火を焚く、侘しそうな旅籠屋を烏のように覗き込み、黒き外套で、御免と、入ると....
「だるまや百貨店」より 著者:宮本百合子
錐をもみこまれるように痛く、肩が張ってやりきれない。たけをは、炉ばたの柴置きから
割木を一本とって、それで自分の肩をポンポンはたいた。 「しんどいか?」 「どうし....
「笑われた子」より 著者:横光利一
出して人目につかない小屋の中でそれを研いだ。研ぎ終ると軒へ廻って、積み上げてある
割木を眺めていた。それからまた庭に這入って、餅搗き用の杵を撫でてみた。が、またぶ....
「鶏」より 著者:森鴎外
は食料で取って、実際食う物は主人の物を食っているのである。春は笑ってこう云った。
割木も別当さんのは「見せ
割木」で、いつまで立っても減ることはないと云った。勝手道....
「上海」より 著者:横光利一
あぶくや、果実の皮などに取り巻かれたまま、蘇州からでも昨夜下って来たのであろう、
割木を積んだ小舟が一艘、べったり泥水の上にへばりついて停っているだけであった。 ....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
残っている。円くほり凹めた石の皿、または破損した古鍋などを用いて、その中で松の小
割木を燃したのが、以前の世の灯火であった。 或いは僅かな板切れに粘土を塗り附け....