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創成
「創成〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
創成の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
* *
夜学校を教えるために、夜食をすますとすぐ白官舎を出た柿江は、
創成川っぷちで奇妙な物売に出遇《であ》った。
その町筋は車力や出面《でめん》(....
「風の便り」より 著者:太宰治
も自分は信じています。真の近代芸術は、いつの日か一群の天才たちに依って必ず立派に
創成せられる。それは未だ世界に全く無かったものだ。お手本から完全に解放せられて二....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
を憎みます。ナチスの浄血、アングロサクソンの威――かえって彼らは、じぶんらにある
創成の血を蔑《さげす》んでいる」
続いてケルミッシュは、いずれなにかの役にきっ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
同様にまた無生の自然界にも出会う諸自然力は宇宙の初めから成立したのみならず、また
創成当時に定められた方向へこの宇宙を進展させるために不断に今日まで作用しつづけて....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
において、ほとんど狂想にも等しい、金魚の総ゆる種類の長所を選り蒐めた理想の新魚を
創成しようと、大掛りな設備で取りかかった。 和金の清洒な顔付きと背肉の盛り上り....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
るゆえんに至りてはみな同じ、国民論派は立憲政体を日本的にして世界中に一種の制度を
創成せんことを期するものなり。 国民論派の内政旨義 立憲政体に対する国民....
「量的と質的と統計的と」より 著者:寺田寅彦
にあるようである。おそらくこれらの所説も、全部がロイキッポスやデモクリトスなどが
創成したものではなくて、もっともっと古い昔からおぼろげな形で伝わり進化したものに....
「俳句の型式とその進化」より 著者:寺田寅彦
出すほうがいいわけであろうと思われる。 こういうふうに考えて来ると、ある一人が
創成した新型式をその
創成者自身が唯一絶対のものであるかのごとく固執しているのに対....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
いるも面白い。 吉田巌君説(『郷土研究』一巻十一号六七二頁)に、国造神が国土を
創成するとき、鶏は土を踏み固め、鶺鴒《せきれい》は尾で土を叩いて手伝った。そこで....
「明治三十二年頃」より 著者:寺田寅彦
たであろうし、また一つには当時他に類のなかったオリジナルでフレッシな雑誌の体裁を
創成するということに対する純粋な芸術的な興味も多分に加わっていたために、おのずか....
「アインシュタインの教育観」より 著者:寺田寅彦
の特長の差異を認めるにあるらしい。モスコフスキーはこれを敷衍して「婦人は微分学を
創成する事は出来なかったが、ライプニッツを創造した。純粋理性批判は産めないが、カ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
、空気を離れて人間の生てゆく道がないのであります。したがって大阪人が、大阪精神を
創成せんとするならば、まず新鮮な空気を吸うことなしに、それは可能であり得ないので....
「原子爆弾雑話」より 著者:中谷宇吉郎
の果《はて》の新星の中では起っていることかもしれないが、われわれの地球上ではその
創成以来堅く物質の窮極の中に秘められていた恐るべき力を、とうとう人間が解放したの....
「簪を挿した蛇」より 著者:中谷宇吉郎
れた。ぼんやりとその光に見入りながら、遠い遠い昔、まだ星雲すらもなかった頃の宇宙
創成の日を頭の中に描いてみる癖がいつの間にかついた。本統に何物もない虚空《こくう....
「『西遊記』の夢」より 著者:中谷宇吉郎
青空は黒く澄み上り、その中に白く輝いた太陽が寂《じゃく》としてかかっていた。人類
創成の昔から今まで、人間の力というものが全く加わっていないこの秘境で、スタインは....