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創案
「創案〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
創案の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
われは茶の宗匠の存在を感ずるのである。配膳法はもとより、美味の膳部の多くは彼らの
創案したものである。彼らは落ち着いた色の衣服をのみ着用せよと教えた。また生花に接....
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
たちは助手、僕たち入院患者は塾生と呼ばれる事になっている。すべてここの田島場長の
創案らしい。田島先生がこの療養所へ招聘されて来てからは、内部の機構が一新せられ、....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
、之に対して宗教は、逆立ちにされた世界観に他ならない。と云う意味は、人間が自分で
創案した神によって却って支配されると考えたり、生活を死ぬことから規定したり、現実....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
、この悟性乃至理性の権威をば、恰も悟性乃至理性自身の自由=自律の内に求めることを
創案する。自由は茲で単なる経済的・政治的・自由として受け容れられずに、悟性乃至理....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
取押えんがためでありました。目下、松島湾の月ノ浦に碇泊しているところの駒井甚三郎
創案建造の蒸気船、無名丸から脱走して来たところの駈落者《かけおちもの》なのであり....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る人を傾聴(?)させていることを得意としていたが、今日は改めて、それにまさる一大
創案を案出したかの如く、勿体をつけて、そうしてまず神尾の前に次の如く披露しました....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
火薬の事も、造船の事も、徴兵も、郵便も、今日まで功績を残している基礎に於て、彼の
創案になり、意匠に出でぬというもののないこと再論するまでもない。 その人となり....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
「設計図は任せて下さい、拙者が、原始的で、そうして気候風土に叶《かな》う様式を
創案してみますから」 「そう願いましょう。それから特に注意しなければならんことは....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
凍結剤の効力が失われると、あれほど硬かった氷も、このとおりだ」 それは、自分の
創案した人造島の、溶け失せるのを悲しむというよりか、化学の偉力のおそろしさを証し....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
なくなった。ふしぎなことではあるが、断頭台そのものも一つの進歩である。 断頭台
創案者ギヨタン氏は仁者である。 実際、恐ろしい歯をそなえて、ファリナッキやヴー....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
ているのであるが、その間に円本時代というのがある。 円本時代というのは改造社の
創案で日本の出版界に大洪水を起さしめたものである、大菩薩峠もその潮流に乗じて大い....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
であった。彼は言葉をつづけて、 「倉三の話によりますと、骨肉相食む地獄図の実演を
創案した左近の設計には些か狂いがあったようです。その最も甚しいのが、いったん常友....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
気持になって行った。男達の前には、ビールが、美和子と相川さんの前には、バーテンの
創案の、アルコール分の少いアヴェック・モア・カクテールが運ばれた。 「美和ちゃん....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
多様さと対照、そういうものはそれ自身としても非常に快いものであると同時に、それの
創案者をも非常によく表していたので、ロリー氏があたりを見※しながら立っていると、....
「鮑の宿借り作り」より 著者:北大路魯山人
これは美食倶楽部時代の
創案になるもので、今では茶寮料理の名物の一つに数えられている。 原料のあわびは....