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劇界
「劇界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
劇界の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
と思い立った。 明治三十六年に菊五郎と団十郎とが年を同じゅうして死んだ。これで
劇界は少しく動揺するだろうと窺っていると、内部はともあれ、表面にはやはりいちじる....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
を持っていたようだ、然し我輩に云わせると見ず知らずの一介の青年たる我輩の作に当時
劇界を二分して新派の王者の地位にいた高田実が異常の注目を払っていたというのは必ず....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
係を自然敬遠する傾きのあることです。この傾向は、新劇の社会にさえ、既に、既成の演
劇界と類似の風潮を生み、はっきり言えば、常に甘やかす周囲とのみうまく調子を合せる....
「『演劇』あとがき」より 著者:岸田国士
で この項目は、かつて文学座主事の職にあり、その後東京実験劇場事務局長として演
劇界内部の事情に精通し、同時に、フランス劇紹介者としてわれわれに親しみのある原千....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
のだし、当時は襁褓の中にいた一人娘も、今日此の頃では久米幡江と名乗り、鏘々たる新
劇界の花形となっていた。そうして、僅かな間に、鬱然たる勢力を築き上げた九十郎は、....
「朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
かなか閑話休題どころではない。 明治十二、三年から、浜子の生れた十四年以降の、
劇界の開展は、こんな時代だったのだが、すべての世の中も、またこんなふうな発展進歩....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
帝劇へ出て、帝劇へはそれから毎年行くようになった。この東京公演についての批評は、
劇界に対する当時の事情を知ることができるので、次に掲げてみよう。 日本....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
江たか子の主人であり、夫婦雛の典型的美男美女として有名であることよりも、彼等は、
劇界の旧習から離脱し、超越して人間味深く、その情艶は同人を羨ませている。 私は....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
然として為すところを知らなかったのであります。 顧るに先生は、新鋭の気を負うて
劇界に身を投ぜられて以来、常に時代の第一線に立って、創作に翻訳に演出に評論に不断....
「熱情の人」より 著者:久保栄
壇へのデビユも「小野のわかれ」「夢見草」に収録された詩作であった。したがって身を
劇界に投ぜられて後も、この詩人的なテンペラメントが、常に先生の行動を支配したとい....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
、おそらくは今後、彼の戯曲の上演を、これほど系統的に観賞批判し得る機会は、わが新
劇界においてふたたび来ないであろうと信ぜられます。 では、なぜわれわれが、イプ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
――新蔵の悲惨――当代の日朗役者――新蔵の役々好評――鬼女の声 木挽町の書生芝居
劇界の一問題――男女合併興行――高田の丁汝昌――川上の革新興行――白虎隊劇 「暫....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
。 新聞を見ると、市川団五郎が静岡で客死したとある。団五郎という一俳優の死は、
劇界に何らの反響もない。少数の親戚や知己は格別、多数の人々は恐らく何の注意も払わ....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
であった。即ち彼が二十四歳の冬より三十三歳の夏に至る若盛りであった。 今日では
劇界の情勢も変って、このくらいの年配の俳優は、いわゆる青年俳優として取扱われ、大....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
る。但しその年表が東京だけにとどまって、関西方面まで手が廻らないのは、編者が関西
劇界の事情をよく諳んじていないがためである。 明治の初年は、江戸から東京へ移った....