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「力作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

力作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
無名作家の日記」より 著者:菊池寛
の形式で発表するつもりだ」と、いうことが大きい上に、いかにも落着いている。自分の力作に十分な自信を持っていて、俺のように決して焦っていない。俺はこの男に威圧され....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
後になって、日光や京都二条の城においては、アラビア式またはムーア式華麗をつくした力作にも等しいような色彩の美や精巧をきわめたたくさんの装飾のために、建築構造の美....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
てしまうものだ。そして目付きが輝くのだ。 また出来不出来にかかわらず、大作とか力作が続いて運ばれる時なども昂奮してうれしくなってしまうものだ。ところがその反対....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
ャップリンの飛廻るものこれに代った。 その後、ふと私はパリでマックスが復活せる力作を見るを得て、私は心の底から笑いを楽しむ事が出来た。最後に、私は日本で、彼の....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
しいことであるかも知れない。 さて今年は会員、会友、および一般出品者達の多くの力作によって壁面は埋められたがそれらの絵画彫刻の全部の数をそのまま大阪へ持参する....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
も刻むにも、鋤と鍬だ。 さあ、持って来い、鋤と鍬だ。 これだと、勢い汗|膏の力作とかいう事にもなって、外聞が好い。第一、時節がら一般の気うけが好かろう。 ....
久坂葉子の誕生と死亡」より 著者:久坂葉子
たものでも、その作品が駄目な場合、その苦心は無駄骨折なんだ。だから、苦心作だとか力作だとか云われるのは、ひょっとしたら、侮辱されているのかも知れない、と考えたの....
戯曲復興の兆」より 著者:岸田国士
ある。 しかし、それにも拘わらず、おのおのの新劇団は、以前にもまして創作戯曲の力作を求めつゝあり、われわれ戯曲家もまた、奮ってその要求に応えようとしているので....
作画について」より 著者:上村松園
の舞 「序の舞」は昭和十一年度、文部省美術展覧会に出品しました、私の作品の中でも力作であります。 この絵は、私の理想の女性の最高のものと言っていい、自分でも気....
あゝ二十年」より 著者:上村松園
のも変ですが、今度の「雪月花図」こそは、それほど私がありったけの全精神を注いだ努力作品なのでございます。 私がこの作品の仰せを蒙りましたのは、今から実に二十年....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
是が非でも上納申し上げねばと、心に定めました。そして永年延引のおわびには非常なる力作をお納め申し上げねば相すまぬと心に存じました。丁度三室戸伯爵からも、今年六月....
J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
アメリカの青年作家ジョン・ディクソン・カーは、彼の新しい力作『三つの棺』の中で、特に一章を設け、作中の主要人物フエル博士の講義の体にして....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
という人も創業時代の開拓者であるが、これらは鍬を入れてホジクリ返しただけで、真に力作して人跡未踏の処女地を立派な沃野長田たらしめたのは坪内君である。 有体にい....
栖鳳先生を憶う」より 著者:上村松園
二人の牧童が一人は居眠り、一人は寝転んでいる大きな絵で、これも大評判でなかなかの力作どした。これもな、直写しさして貰うたのどすが、時折に古い昔の粉本を出してそれ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
作なのである。有名な柿本人麿だってその例に洩れない。彼の作は読む詩の初頭をかざる力作であったのである。 旋頭歌は577・577の形を持つ。『万葉集』には六十一....