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「力演〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

力演の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人間失格」より 著者:太宰治
ほとんど入神の演技でした。そうして、自分のためには、何も、一つも、とくにならない力演なのです。 夜が明けて、自分は署長に呼び出されました。こんどは、本式の取調....
「愛怨峡」における映画的表現の問題」より 著者:宮本百合子
屋の女中のとき、カフェーのやけになった女給のとき、女万歳師になったとき、それぞれ力演でやっている。けれども、その場面場面で一杯にやっているだけで、桃割娘から初ま....
映画の語る現実」より 著者:宮本百合子
つくられた真面目な中国についての映画ではあるまいかと感じた。ムニも、ライナーも、力演である。芸において、彼等の人種が中国民に対して過去に抱いていた偏見を突破して....
映画の恋愛」より 著者:宮本百合子
来に期待されることである。 「裸の町」を観ても感じたことであったが、日本の女優の力演の顔には共通な一つのものがある。妻として苦境に堪えて行く顔は充実して表現され....
ジロリの女」より 著者:坂口安吾
うと、えゝ、まア、生れつきですからねえ、と答えたそうで、色事のモメゴトのあげくの力演は、概してカケアイ漫才の要領になるものかも知れぬ。これは私も身に覚えのあると....
文化祭」より 著者:坂口安吾
ツ子は流行歌を五ツ唄って退いた。そのまま姿を現さない。少憩してバンドと田沼は再び力演に及んだが、雨天体操場に満員鈴ナリの若い衆、 「アマッコだせえ。アマ、どうし....
随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
一回公演のしかも初日、死んだ新内の春太夫などといっしょに出演して、いとしみじみと力演したのが「狸」だった。 そのあくる年の夏、橘之助は京都の大洪水《おおみず》....
寄席行灯」より 著者:正岡容
常は高座以外の、仲間との行住|坐臥《ざが》、もしくは冠婚葬祭の時にのみ、もっぱら力演これ務めたのである。 思い起こす大正末年の歳晩、柳家金語楼、当時新進のホヤ....