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力点
「力点〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
力点の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「若杉裁判長」より 著者:菊池寛
っていたらしいです。弁護士は、二時間に近いほどの雄弁を振いました。弁護士の弁護の
力点はなんでも、この少年の犯罪は、これ少年自身の罪にあらずして、社会の罪である。....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
みんなは本能で見破ってしまう。 以上のことから、細胞として、どこに新しい闘争の
力点が置かれなければならないかゞハッキリした。清川や熱田などが臨時工のなかに持っ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
まだ、お年若でしょうに。中学は出られましたかな」 この老紳士は、中学教育に余程
力点を置いているらしい。そして逸作からむす子の学歴の説明を聴いてほっとしたように....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
の時期に於ても、常に継続しなければならないのは、云うまでもない。この場合、吾々の
力点は主として、軍国主義の実質の曝露にある。つまり、反軍国主義文学にあるのだ。 ....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
侈、等の役割に就いて、一応テーマの纏った考察をしているのがこの本の価値だが、併し
力点は、奢侈が資本主義を産み出したという関係に集中されているのである。「奢侈の需....
「読書法」より 著者:戸坂潤
持である。処が偶々、東京の大新聞の若干が、しばらく前ブック・レヴューに或る程度の
力点を置くようになった。スペースや回数を増した新聞もあれば、ブック・レヴューの嘱....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
。ただその結果、文化的自由主義に立つ思想は、事実上多分に文学的な色彩と、文学的な
力点とを有っているのである。だからそれは文芸現象を説明するには一見極めて恰好のよ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
材料提供の器官であるばかりではなく、認識の核心(Sinn)であり認識の妥当内容の
力点(例えば意味 Sinn)である限り、概念として機能し得る生きた概念の凡ては、....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
れるのだそうである。この法律の精神が、この二つのものを如何に分離するかという処に
力点を置いているということは、大体この第一次、第二次の改正の方向から、見当がつく....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
が、生命を『向上』と、『黙想』との二段階に分け、われ等の当面の急務として、向上に
力点を置くべきを説けるは至極賛成である。かの印度思想にかぶれた者は、ややもすれば....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
とを考えていないように見える。青眼に構えた刀の先とモチ竿の先が、同じように両者の
力点となっていることは剣術の試合と変りはない。 しかし、剣の試合とちがうのは、....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
ツモリなのである。その構えは、野球の選手のようにスマートである筈はないが、決して
力点が狂ったりハズしたりはしていない。それどころか、必殺の気魄がこもり、その一撃....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
って現れた。其後、茂吉は長い万葉調の論を書いた。畢竟其主張は、以前の、気魄強さに
力点を置いたのから、転化して来たことを明らかにしている。恐らく内容の単純化から、....
「学究生活五十年」より 著者:津田左右吉
として取扱うのではなく、それを実生活との関聯において、また歴史的変化ということに
力点を置いて、考えると共に、研究の一つの方法として原典の批判をすることに気をつけ....
「社大党はファッショ化したか?」より 著者:戸坂潤
めて、実際に又正当な社会主義的なプログラムまでも含んでいることを、知るのである。
力点のおき処は色々であろう。或る契機に於ては国営経済主義が中心となり、そこから民....