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功
「功〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
功の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
琴の気分は、沈んでいた。眇の毒舌は、少なくともこれだけの範囲で、確かに予期した成
功を収め得たのである。彼は秋晴れの江戸の町を歩きながら、風呂の中で聞いた悪評を、....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
でございます。
若殿様はこの少納言の御手許で、長らく切磋琢磨《せっさたくま》の
功を御積みになりましたが、さてその大食調入食調《だいじきちょうにゅうじきちょう》....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
《あふ》れている。溢れているのは偶然ではない。第一に彼は十円札を保存することに成
功した。第二にある出版|書肆《しょし》は今しがた受取った手紙の中に一冊五十銭の彼....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
せながら、やはり私は彼のために、所謂《いわゆる》『愛《アムウル》のある結婚』に成
功した事を何度もひそかに祝したのです。
「ところがそれから一月ばかり経って(元よ....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
りの間、あの女と忍び合う機会を作るために、あらゆる手段を試みた。そうしてそれに成
功した。いや、成
功したばかりではない、その時、己《おれ》は、己が夢みていた通り、....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
――二人は、各々、自説を固守して、極力|論駁《ろんばく》を試みた。
すると、老
功な山崎が、両説とも、至極道理がある。が、まず、一応、銀を用いて見て、それでも坊....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
てん》主人、何小二《かしょうじ》なる者は、日清戦争に出征して、屡々《しばしば》勲
功を顕《あらわ》したる勇士なれど、凱旋《がいせん》後とかく素行|修《おさま》らず....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
よじゅう》刑場に飛んでいたと云う。これもそう無性《むしょう》に喜ぶほど、悪魔の成
功だったかどうか、作者は甚だ懐疑的である。
(大正十一年八月)....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
詐《いつわ》りにあらざるを知らんや。むしろ智高を失うとも、敢て朝廷を誣《し》いて
功を貪《むさぼ》らじ』これは道徳的に立派なばかりではない。真理に対する態度として....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
なかむら》少佐と、村はずれの空地《あきち》を歩いていた。
「第×師団の余興は大成
功だね。N閣下は非常に喜んでいられた。」
中村少佐はこう云う間《あいだ》も、カ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
S・Mの智慧
これは友人S・Mのわたしに話した言葉である。
弁証法の
功績。――所詮《しょせん》何ものも莫迦《ばか》げていると云う結論に到達せしめたこ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
はあるまじ。龍は深淵にあらねば潜れず、東京へ出て我が才識を研ぎ世を驚かすほどの大
功業を建てるか、天下第一の大学者とならんと一詩をのこして新潟の学校を去り在所にか....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
まった。その翌年にファラデーは、電流の通れる針金を磁極の囲りに廻転させる実験に成
功したの事で、ジョージ・バーナードというファラデーの細君の弟も手伝っておったが、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
うと言った。ほかにも数人おなじように戦場で手柄をたてた人がいたが、いずれも自分の
功績が力あって戦争がめでたく勝利に終ったのだと言わないものはなかった。 しかし....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
旅に出た次兵衛が、纔に温まった懐をおさえて、九州の青年の多くが、その青雲を志し成
功を夢みて、奔流する水道を、白波たつ波頭を蹴散らし蹴散らし、いささかのセンチを目....