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劣等
「劣等〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
劣等の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
同じように、私に死刑を与えて下さるのでしたら、只今でも結構ですよ。将来これ以上に
劣等化する自分自身を発見するよりは、むしろ早く死んでしまった方が幸福です」 「お....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
う。恰も猿対人間、いやそれ以上に知能の差があるのではないか。さあ、そういう場合、
劣等なるわれら地球人類は一体何をなし得るだろうか」 「何という淋しいことでしょう....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ない。しかるに他の方面の科学、特に物理化学の方の知識は到底これとは比較にならない
劣等なものであった。アリスタルコスはコペルニクスに先立つことほとんど二〇〇〇年に....
「猫と色の嗜好」より 著者:石田孫太郎
で、青色だの紅色だの又は紫|抔を愛するものは之に中し、緋や赤を好む者は子供か又は
劣等なる地位に居るものと言うて良い、扨て是から猫は如何なる染色を好むかに就て述べ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
せざるを得ない状態となった。 北種は元来、住みよい熱帯や亜熱帯から追い出された
劣等種であったろうが、逆境と寒冷な風土に鍛錬されて、自然に科学的方面の発達を来た....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
。 多数のなかには、横着な者も狡猾な者もいるには相違ないが、苦力といえば一概に
劣等の人間と決めてしまうのは、正しい観察ではないと思われる。それと反対に、私は苦....
「征服の事実」より 著者:大杉栄
地位の不平等を維持して行くためには、もともと被征服者階級の方があらゆる点において
劣等種族であるという観念を、是非とも被征服階級自身の心中に、しかと植え付けて置か....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
で返事を頭の中で思えば、それで通じるのであった。 水棲魚人は、人類よりもずっと
劣等《れっとう》な生物だったから、こみいったことを返事することはできなかった。そ....
「海底都市」より 著者:海野十三
あろう。今まで姿を見せなかったのは、一つには防衛のためであり、また一つには君たち
劣等《れっとう》な人類がわれわれを見て、気が変になるような事があっては困ると思っ....
「金属人間」より 著者:海野十三
にあるのは生命をもった頭脳から放射される一種の電磁波を検出する装置です。ことに、
劣等な生物のそれに対する装置です。ことに、
劣等な生物のそれに対して検出しやすいよ....
「什器破壊業事件」より 著者:海野十三
、妙にさびしい気持をいだいて、お屋敷へかえった。そのさびしい気持は、やがて一種の
劣等感と変った。 (果して自分は、帆村のいったように探偵眼が鈍くて、当然旦那様の....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
。そうでもしないことには、ジャンガラ星はいつまでも月の周囲をぐるぐるまわっている
劣等星でがまんしなければならぬ。それでは、われわれはとても満足できないですからね....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
は、他のいずれの階級に於ても労働者階級に於けるほど甚だしい危険はない。なぜなら、
劣等な快楽によって精神上に傷害を蒙むるのは、いずれの階級のいずれの個人にも等しく....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
をもって椅子に代う。夜寝るときは、毛皮を敷きてこれに臥す。わがアイヌの住家よりも
劣等なり。衣類は獣皮にて作るも、決して洗濯することなく、ときどき日光にさらすのみ....
「若き姿の文芸」より 著者:小川未明
無解決を根柢にした作物にせよ、何処にか『若やかな姿』を見出さなければ芸術品として
劣等なものだと思う。 主義、主張と、芸術品を製作する時との感興は別でなければな....