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努め
「努め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
努めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白」より 著者:芥川竜之介
うじまち》に現れ、一匹の黒犬と噛《か》み合いを初めた。黒犬は悪戦|頗《すこぶ》る
努め、ついに敵を噛み伏せるに至った。そこへ警戒中の巡査も駈《か》けつけ、直ちに狼....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
アントニイもそう云う例に洩《も》れず、クレオパトラの鼻が曲っていたとすれば、
努めてそれを見まいとしたであろう。又見ずにはいられない場合もその短所を補うべき何....
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
すんぶん》も顔へ露《あら》われないように、気を使う必要があったのです。が、いくら
努めてみても、どこか不服な表情が、我知らず外へ出たのでしょう。王氏はしばらくたっ....
「或る女」より 著者:有島武郎
はなかった。しかし葉子はいつでも思い捨てるようにその名を心の中から振り落とそうと
努めた。倉地の妻の事は何かの拍子《ひょうし》につけて心を打った。この瞬間だけは葉....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
訓的な思想のために、在来の家庭的な、いわゆるハウスワイフというような型に入ろうと
努め、また入りおおせた。しかし性質の根柢にある烈しいものが、間々《まま》現われた....
「星座」より 著者:有島武郎
身が苦々しく省《かえり》みられた。
やがて園は懺悔《ざんげ》するような心持で、
努めて心を押し鎮《しず》めて、いつもどおりの静かな言葉に還りながら言いだした。
....
「弓町より」より 著者:石川啄木
という。ある時期の詩人はそういう言をもって自分の仕事を恥かしくないものにしようと
努めたものだ。しかし詩はすべての芸術中最も純粋なものだということは、蒸溜水《じょ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
るように、君は山の一つの皺一つの襞にも君だけが理解すると思える意味を見いだそうと
努めた。実際君の目には山のすべての面は、そのまますべての表情だった。日光と雲との....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
片輪になってしまう、――それは実際××にはほとんど信じられないくらいだった。彼は
努めて驚きを隠し、はるかに△△を励したりした。が、△△は傾いたまま、炎や煙の立ち....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
は古典的の手写本を求めて、それを翻訳し、図書館や学校を創設して民衆の教養の普及に
努めた。紀元八二七年にはまたアラビア湾に臨むシンガール(Singar)の砂漠で、....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
槌の音をそのままに反響した。彼は長い間、誰をも仕事場へ入れずに、一心不乱に仕事に
努めていたが、ある朝彼はいよいよ仕事が出来上がったから、友達の批評家らを呼び集め....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
日は面白く語り合わねばならぬ……。』 私は一|生懸命、成るべく涙を見せぬように
努めましたが、それは母の方でも同様で、そっと涙を拭いては笑顔でかれこれと談話をつ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
るに至った。が、私は依然警戒を怠らず、書記中に他の問題に自分の考を占領させるべく
努め、難解の書物を繙いて、推理を試みつつあったが、それでも通信は、何の障害なしに....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
、……」 僕等はそんなことを話し合ったりした。しかし僕の家は焼けずに、――僕は
努めて妄想を押しのけ、もう一度ペンを動かそうとした。が、ペンはどうしても一行とは....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
吹いたりして楽しんでおった。 ファラデーは暇さえあれば、智識を豊かにすることを
努めておった。既に一八一三年にはタタムの発起にかかる市の科学界に入会した。(これ....