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効
「効〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
効の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
親子に悪意のあるらしい素振りを示した。それはたとい徐《おもむ》ろにもせよ、確実に
効果を与えるものだった。
お芳が泊ってから一週間ほどの後、武夫は又文太郎と喧嘩....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
たいと念じて見た。けれども薄い島の影は依然として薄いばかりである。念力も今度は無
効だったらしい。
この時僕は右隣《みぎどなり》にたちまち誰かの笑うのを聞いた。....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ふ》えれば、きっと今よりも雄の河童は追いかけられずに暮らせるでしょう。しかしその
効力もしれたものですね。なぜと言ってごらんなさい。官吏同志でも雌の河童は雄の河童....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
た。
「僕がそう云って来る。」
彼が茶の間から出て行くと、米噛《こめか》みに即
効紙《そっこうし》を貼ったお絹は、両袖に胸を抱《だ》いたまま、忍び足にこちらへは....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
も見せたり、買い薬もしたり、いろいろ養生《ようじょう》に手を尽した。しかし少しも
効験《こうけん》は見えない。のみならず次第に衰弱する。その上この頃は不如意《ふに....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
、わざと冷かに前の疑問をつきつけた。が、老人にとっては、この疑問も、格別、重大な
効果を与えなかったらしい。彼はそれを聞くと依然として傲慢な態度を持しながら、故《....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
悲劇を語っていた。彼はほとんど、反射的に踏切の向う側へ目を移した。しかしそれは無
効だった。冷やかに光った鉄の面《おもて》にどろりと赤いもののたまっている光景はは....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
を見せた。
「何が可笑《おか》しい?」
が、彼等には彼の威嚇《いかく》も、一向
効果がないらしかった。彼等はさんざん笑ってから、ようやく彼の方を向くと、今度はも....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
つ》の名の高い一人でさえも、この花やかさを扶《たす》けるためには、軍司令官以上の
効果があった。
将軍は今日も上機嫌《じょうきげん》だった。何か副官の一人と話し....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
物は緑いろの光琳波《こうりんは》を描いた扇面を胸に開いていた。それは全体の色彩の
効果を強めているのに違いなかった。が、廓大鏡《かくだいきょう》に覗《のぞ》いて見....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
には頗《すこぶ》る巧言令色を弄《ろう》した。が、生憎《あいにく》その勧誘は一度も
効を奏さなかった。それは僕が養家の父母を、――殊に伯母を愛していたからだった。
....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
ようとしなかった。……
彼は、飽《あ》くまでも、臣節を尽そうとした。が、苦諫の
効がない事は、既に苦い経験を嘗《な》めている。そこで、彼は、今まで胸中に秘してい....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
」の服装を、大体ここに紹介するのも、読者の想像を助ける上において、あるいは幾分の
効果があるかも知れない。ペックはこう云っている。「彼の上衣《うわぎ》は紫である。....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
の二三子と比較した場合、必しも卓越した芸術家ではない。たとえば彼の作品中、絵画的
効果を収むべき描写は、屡、破綻を来しているようである。こう云う傾向の存する限り、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
、今日まで引き続きやっている。「金曜夕の講演」というて、科学を通俗化するに非常な
効があった。 この講演を何日に誰がして、何という題で、何を見せたか、ファラデー....