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「効能書〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

効能書の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
正直ノオト」より 著者:太宰治
否できないのです。 私だって、薬を飲むときには、まず、その薬品に添附されて在る効能書を、たんねんに読んで、英語で書かれて在るところまであやしげな語学でもって読....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
はしがき 「鼻の表現」なぞいう標題を掲げますと、人を馬鹿にしている――大方おしまいにお化粧品の効能書きでも出て来るのじゃないかと、初めから鼻であしらってしまわれる方が無いとも....
物売りの声」より 著者:寺田寅彦
タン」というふうに全く同じ四拍子アンダンテの旋律を繰り返しながら、だんだんに薬の効能書きを歌って行くのである。「そのまた薬の効能は、疝気疝癪胸痞え」までは覚えて....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
て順番に父から妙な場所へ膏薬を貼ってもらうものだと信じていた。 私はこの膏薬の効能書を丁稚と共に大声で鉄道唱歌の如く合唱したものだった。即ち、かんそ、よこね、....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の点はいくらか考えていたつもりです。 同じ病気とたたかうにしても、医者が自分の効能書をよく見せようと診断を重く重くともって行って、恢復する条件がないようにない....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
は電話で、 「どうでえ。君ンとこにオーダンにきく薬はねえか。すまねえが、ちょいと効能書を読んでみてくれ」 こういう結果になったについては、私に甚だ愚かな悪癖が....
中毒」より 著者:織田作之助
か、食事のあとがどうとかいうようなことを考えている余裕はない。 私はかつて薬の効能書に「食間服用」とあるのを、食事の最中に服用するものだと早合点して、食事中に....
ザザ虫の佃煮」より 著者:佐藤垢石
の肴に一箸やって見給え。一度味わったら、終生忘れ得られるものではない。と、大した効能書である。 私も田舎の育ちであるから、昆虫食については、まるで無知というわ....
近頃感じたこと」より 著者:小川未明
なくなって、害虫として駆除しにかゝったのです。 草花屋から、買ってきた殺虫液の効能書には、あり退治にもきくように記してあったが、なぜか、ありにはきくまいという....
手風琴」より 著者:小川未明
んな薬でも他の町からきている。そして、光ったりっぱな容器の中にはいって、ちゃんと効能書きがついている。田舎だって、もうこうした売薬は、はやらないだろうと思いまし....