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勃
「勃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勃の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ようであった。
彼は休みなく進み続けた。彼の心の内には相不変《あいかわらず》鬱
勃《うつぼつ》として怒が燃え上っていた。が、それにも関らず、この荒れ模様の森林に....
「或る女」より 著者:有島武郎
、さびしい表現法で、そして息気《いき》づまるような若さと若さとの共鳴の中に……。
勃然《ぼつぜん》として焼くような嫉妬《しっと》が葉子の胸の中に堅く凝《こご》りつ....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
なるはずだ。
しからば、来たるべき時代においてプロレタリアの中から新しい文化が
勃興するだろうと信じている私は、なぜプロレタリアの芸術家として、プロレタリアに訴....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
ろうとも、その方向に労働者の動きはじめたということは、それは日本にとっては最近に
勃発したいかなる事実よりも重大な事実だ。なぜなら、それは当然起こらねばならなかっ....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
この汀《みぎわ》を離れて、渠は推し仆《たお》されたりしあたりを過ぎぬ。無念の情は
勃然《ぼつぜん》として起これり。繊弱《かよわ》き女子《おんな》の身なりしことの口....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
る大原野、魚族群って白く泡立つ無限の海、ああこの大陸的な未開の天地は、いかに雄心
勃々《ゆうしんぼつぼつ》たる天下の自由児を動かしたであろう。彼らは皆その住み慣れ....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
張し始めたのは、誰も知るごとく、日清戦争の結果によって国民全体がその国民的自覚の
勃興《ぼっこう》を示してから間もなくの事であった。すでに自然主義運動の先蹤《せん....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
とを埋めるために、面は物象の量と積とを表わすためにのみ用いられた。そして印象派の
勃興はこの固定概念に幽かなゆるぎを与えた。即ち絵画の方向に於て、色と色との関係に....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
この説はまたウプザラにおいても盛んな論争を惹起し、それが多分スウェーデンで科学の
勃興を促す動機となったようである。宗教方面の人々はこの新説を教壇で宣伝することを....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
なんです。皮肉にも、この軍事学者がそういう発表をしている一七八九年はフランス革命
勃発の年であります。そういうふうに持久戦争の徹底したときにフランス革命が起りまし....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
、山に響いてからからから、からからからから。 「あはははははは。おほほほほほ。」
勃然とした体で、島田の上で、握拳の両手を、一度|打擲をするごとくふって見せて、む....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
生きられない。ううむ。」 うむと唸って、徳利を枕にごろんとなると、辷った徳利が
勃然と起き、弦光の頸窪はころんと辷って、畳の縁で頭を抱える。 「討死したな。……....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
った。」 いいかけて寂しく笑った、要するに記者の凡ての言は、お夏に対する狂熱の
勃発したものであったのである。 「それがどうです。 (熱い、熱い、熱いねえ、) ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
く処はない。実に不思議でなりません。とさすがの得三も呆れ果てて、悄れ返れば高田は
勃然として、「そういうことのあろう道理は無い。ふふん、こりゃにわかにあの娘が惜し....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
旨を強調したのであった。時勢の逼迫が私の主張に耳を藉す人も生じさせていたが、事変
勃発後、私の「戦争史大観」が謄写刷りにされて若干の人々の手に配られた。こんな事情....