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勅任官
「勅任官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勅任官の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
思う?】そうはいっても、根は善良な人間で、同僚ともよく、人にも親切であった。ただ
勅任官という地位がすっかり彼を混乱させてしまったのである。
勅任官の位を授かると、....
「出世」より 著者:菊池寛
ければならないと思ったあの男が、立派に出世している。それは、判任官が高等官になり
勅任官になるよりも、もっと仕甲斐《しがい》のある出世かも知れなかった。獣か何かの....
「ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
怒るのも無理は無い。児島は酒量がない。言語も挙動も貴公子らしい。名高い洋学者で、
勅任官になっている人の弟である。十二人目の子なので、十二郎というのだそうだ。 ....
「道標」より 著者:宮本百合子
勧告をうけて京大の山上毅教授そのほかのひとが大学を去ることになった。山上毅教授の
勅任官服をつけた写真とそのニュースとがのっている新聞に、伸子が校正を友達の河野ウ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
時の潤沢なる巡回旅費を加えても、なお七十円ばかりに過ぎない。しかしその意気は今の
勅任官に匹敵していた。優の家には二人の食客があった。一人は妻蝶の弟|大沢正である....
「入社の辞」より 著者:夏目漱石
士が穴籠《あなごも》りをしている所かも知れない。二三十年|辛抱《しんぼう》すれば
勅任官になれる所かも知れない。其他色々|便宜《べんぎ》のある所かも知れない。成程....
「近頃の話題」より 著者:宮本百合子
先頃帝国芸術院が出来、顔ぶれがきまった時、その一員となった或る文学者の近親が、
勅任官待遇で野たれ死にしたら面白いことだね、という意味をいったそうである。そうい....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
さえも強いようとはしない。これは官等の高下をも明かにしない予にとって、白頭と共に
勅任官を賜るよりは遥に居心の好い位置である。この意味に於て、予は予自身の為に心か....
「犂氏の友情」より 著者:久生十蘭
ょ、じょ、冗談を言っちゃいけない。そんなことはできません。……わたしは、これでも
勅任官ですからね。いくらなんでも、盗みを働くというのは困ります」 石亭先生は、....
「日記」より 著者:宮本百合子
がおそくなったと云って五時頃来られる。いろいろの話、A、六時頃かえる。田部さんが
勅任官待遇になったと云って皆さわいで居て、あんなことをやかましく云う処に居るのか....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
なってスッカリ書生風となってしまった。竹馬の友の万年博士は一躍専門学務局長という
勅任官に跳上って肩で風を切る勢いであったから、公務も忙がしかったろうが、二人の間....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
、総理大臣あるいは陸軍、大蔵等の各大臣になることが出来る。そうならなくてもつまり
勅任官位の役目はいつでも持って居るです。しかしヤブシーというのもラサの法王につい....