勇み肌[語句情報] » 勇み肌

「勇み肌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勇み肌の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
《まんま》を喫《た》べに這入った人達も驚きましたが中には角力|好《ずき》で江戸の勇み肌の人も居りまして、 客「どうだもう帰《けえ》ろうじゃアねえか、因業《いん....
坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
」これは赤シャツだ。「あの男もべらんめえに似ていますね。あのべらんめえと来たら、勇み肌《はだ》の坊《ぼ》っちゃんだから愛嬌《あいきょう》がありますよ」「増給がい....
坑夫」より 著者:夏目漱石
たく》は出来たものと思込んで土間へ下りると、 「おっと待った」 と、初さんがまた勇み肌の声を掛けた。 「これを尻《けつ》の所へ当てるんだ」 初さんが出してくれ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
男が負けじゃと申すか」 「ではないかと思いまする。狂言の方ではえてして、あの類の勇み肌が勝つことに筋が仕組まれておりまするが、啖呵では勝ちましても、本身の刄先が....
残されたる江戸」より 著者:柴田流星
を活きて出でけん初松魚の魚河岸についたとあれば、棒手ふりまでが気勢いにきおって、勇み肌の胸もはだけたまま、向鉢巻の景気よく、宙を飛んで市中を呼び歩く。 声にそ....
鏡花氏の文章」より 著者:中島敦
図のお蔦等・通夜物語の丁山・その他)純情の少女(婦系図のお妙・三枚続のお夏以下)勇み肌の兄哥(三枚続の愛吉)等のつくり出す情調と――この二つが、まぜあわされて、....
お奈良さま」より 著者:坂口安吾
には小さな犬小屋があった。その犬小屋には小さくて臆病だが自宅の前でだけはメッポー勇み肌のテリヤの雑種が住んでいたから、思いがけない闖入者に慌てふためいて、お奈良....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
用するだけ利用して、まんまとせしめてやるのも面白かろう。だましてやるには手ごろの勇み肌のニューフェースなのである。才蔵はこう肚をきめて、 「じゃア、それで、いっ....
裏切り」より 著者:坂口安吾
もあるんだ。そうだとも。がんばらなくちゃアいけないのだぞ、人間はな」 ちょッと勇み肌めいたところがタヨリなくはありましたが、それはまたちょッと神々しいものでも....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
そして現在小型の日本犬と称するものには、チャウチャウとのアイノコも多い。臆病故の勇み肌も同じことで、日本犬以上にケンカをしたがる。敵に己れの存在の知られぬうちに....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
イッチの寿司、トンカツの寿司など、創意創作がむやみやたらと現われ、江戸前を誇った勇み肌の寿司屋など跡を絶たねばならなくなるだろう。サンドイッチの寿司だって本当に....