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勇壮
「勇壮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勇壮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
頂きたいと思っているんです。」と、抗弁した。が、丹波先生は不相変《あいかわらず》
勇壮に笑いながら、
「何、たった一学期やそこいら、誰に教わったって同じ事さ。」
....
「葱」より 著者:芥川竜之介
説《くど》く事は歌骨牌をとるごとく敏捷で、金を借り倒す事は薩摩琵琶をうたうごとく
勇壮活溌を極めている。それが黒い鍔広《つばびろ》の帽子をかぶって、安物《やすもの....
「後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
すけれども、クロムウェルがあの時代に立って自分の独立思想を実行し、神によってあの
勇壮なる生涯を送ったという、あのクロムウェル彼自身の生涯というものは、これはクロ....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
っかり改まっていた。中間たちは、嘉平次が斬りかかる中間小者などを、左右に斬り払う
勇壮な光景を予想していた。が、嘉平次はもっと別な点で、自分の武士を上げたかった。....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
するともこの市政壇上から一歩も退くものではなアい!」 動坂氏の演説ぶりは、実に
勇壮無比なものではあったが、昨夜の彼の醜態を思い出した途端に、およそ滑稽至極なも....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
りなき吸血鬼の踊りとなる――この舞台のうちで、一番怪奇であって絢爛、妖艶であって
勇壮な大舞踊となる。今夜のジュリアの無気力では、その辺で一と溜りもなく舞台の上に....
「蠅男」より 著者:海野十三
関銃を小脇にかかえてダダダッとやったときの光景はいかがでした」 「ウン、なかなか
勇壮なものだったそうだ。味方はたちまち蜘蛛の子を散らすように四散して、電柱のかげ....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
で続いた十一年間の事変である。戦争としては、何等目を驚かすものがあるわけでない。
勇壮な場面や、華々しい情景には乏しい。活躍する人物にも英雄豪傑はいない。それが十....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
ず一の雪洞顕れ、一廻りあたりを照す。やがて衝と翳すとともに、美丈夫、秀でたる眉に
勇壮の気満つ。黒羽二重の紋着、萌黄の袴、臘鞘の大小にて、姫川|図書之助登場。唄を....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
質とを賦与されていた。彼女は最も崇拝にあたいする女性であった。彼女は確かに高尚な
勇壮な愛を持つことができた。彼がこれまで彼女の身体および人格のいちじるしい特徴と....
「小杉未醒氏」より 著者:芥川竜之介
れているなと云う気がした。 成程小杉氏は一見した所、如何にも天狗倶楽部らしい、
勇壮な面目を具えている。僕も実際初対面の時には、突兀たる氏の風采の中に、未醒山人....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
もう一人、中学の、くちゃくちゃの制帽と服で、鍵裂だらけで、素足に高足駄を穿いた
勇壮な少年がある。酒の席などでは閑却されたが雪代夫人の弟である。 「……先生、学....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
歩を頭に置いて筆を執ったのであろうが、初代左団次という人が悪源太義平というような
勇壮な役柄に嵌っていたので、一般の評判も好かった。これはすでに上演と決まった作で....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
るだけ。その小門より奥行五間ばかり中庭に入って静かに立って見ますと、左右の壁には
勇壮活発なモンゴリヤ人が虎の手綱を引張って居る図が描かれてある。その壁は廊下のよ....
「女強盗」より 著者:菊池寛
長官)であった時の話である。白川のある家に、強盗が入った。その家の家人に、一人の
勇壮な若者がいて、身支度をして飛出したが暗くてどちらが味方か敵かわからない。まご....