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勇気
「勇気〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勇気の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
であるばかりでなく、危険もまた少なくない。というのは、その悪評を是認するために、
勇気が、沮喪《そそう》するという意味ではなく、それを否認するために、その後の創作....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
心な私には、いざと云う場合に立ち至ると、いかに自《みずか》ら鞭撻しても、断行する
勇気が出なかったのでございます。私は何度となく腑甲斐《ふがい》ない私自身を責めま....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
ら、あの狡猾《こうかつ》な土蜘蛛も、心を動かさないとは限りません。そこで髪長彦は
勇気をとり直して、吠えたける犬をなだめながら、一心不乱に笛を吹き出しました。
....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
十四
しかしあの飽くまでも、物に御騒ぎにならない若殿様は、すぐに
勇気を御取り直しになって、悠々と扇を御弄《おもてあそ》びなさりながら、
「待て。....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
もん》に煩悶を重ねて参りました。どうかあなたの下部《しもべ》、オルガンティノに、
勇気と忍耐とを御授け下さい。――」
その時ふとオルガンティノは、鶏の鳴き声を聞....
「河童」より 著者:芥川竜之介
命《いっしょうけんめい》に慰めました。
「そんなことはどこでもありがちだよ。まあ
勇気を出したまえ。」
「しかし……しかし嘴《くちばし》でも腐っていなければ、……....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
、それでもやはり忘れずに思いつづけていたであろうか。己は恥しながら、然りと答える
勇気はない。己が袈裟に対するその後の愛着の中には、あの女の体を知らずにいる未練《....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
役人はまた処刑《しょけい》の手間どるのに、すっかり退屈し切っていたから、話をする
勇気も出なかったのである。
すると突然一同の耳は、はっきりと意外な言葉を捉《と....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ようと決心するのです。が、ちょうど妊娠《にんしん》しているために、それを断行する
勇気がありません。そこで達雄に愛されていることをすっかり夫に打ち明けるのです。も....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
所謂光栄を好んだりするのは今更此処に云う必要はない。機械的訓練を貴んだり、動物的
勇気を重んじたりするのも小学校にのみ見得る現象である。殺戮《さつりく》を何とも思....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
る。常子はもう一度夫の胸へ彼女の体を投げかけようとした。が、嫌悪はもう一度彼女の
勇気を圧倒した。
「あなた!」
彼女が三度目にこう言った時、夫はくるりと背を向....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
がれたのでしょう、ちょいとの間は不思議そうに、あたりを見廻していましたが、忽ち又
勇気をとり直すと、 「魔法使め」と罵りながら、虎のように婆さんへ飛びかかりました....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
行かの手記を読む人々のために書いているのではない、ともすれば弱くなりがちな自分の
勇気をかきと云って聞かせるために綴るのだ。 私は素朴な両親にそだてられた。彼ら....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
として伯父より譲られたる銀側の時計をかけ革提を持ち、「皆様御健勝で」と言うまでは
勇気ありしが、この暇乞の語を出し終りたる後は胸一杯、言うべからざる暗愁を醸し生じ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、この馬も、その名をガンパウダー(火薬)というのである以上は、若かった頃には熱と
勇気をもっていたにちがいない。じじつ、この馬はかつては例の怒りっぽいヴァン・リッ....