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動かす
「動かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
動かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
七 懺悔《ざんげ》
わたしたちはあらゆる懺悔《ざんげ》にわたしたちの心を
動かすであろう。が、あらゆる懺悔の形式は、「わたしのしたことをしないように。わた....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
立ち上がりながら、太刀《たち》の柄《つか》へ手をかけたが、やめて、くちびるを急に
動かすとたちまち相手の顔へ、一塊の痰《たん》をはきかけた。
「おぬしのような畜生....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
《もこ》として動いている。そのまた騒ぎが、一通りではない。第一に湯を使う音や桶を
動かす音がする。それから話し声や唄の声がする。最後に時々番台で鳴らす拍子木の音が....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
を梁の下から引きずり出そうと致しました。が、やはり妻の下半身は一寸《いっすん》も
動かす事は出来ません。私はまた吹きつけて来る煙を浴びて、庇に片膝つきながら、噛み....
「母」より 著者:芥川竜之介
いるのも堪えられない気がした隣室の赤児、――それが今では何物よりも、敏子の興味を
動かすのである。しかもその興味を満足させれば、反《かえ》って苦しみを新たにするの....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
いたのでございましょう。またどこからともなく風のようなざわめきが、御簾《みす》を
動かすばかり起りましたが、その声のまだ終らない中に、印を結び直した横川《よかわ》....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
な》いだ兎馬《うさぎうま》だの、辮髪《べんぱつ》を垂れた支那兵だのは、特に彼女を
動かすべき理由も持っていたのだった。
寄席がはねたのは十時だった。二人は肩を並....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
《かべぎわ》の書棚を眺めましたが、やがてその方へ手をさし伸ばして、招くように指を
動かすと、今度は書棚に並んでいた書物が一冊ずつ動き出して、自然にテエブルの上まで....
「野呂松人形」より 著者:芥川竜之介
開《あ》いたり、目が動いたりする後世の人形に比べれば、格段な相違である。手の指を
動かす事はあるが、それも滅多《めった》にやらない。するのは、ただ身ぶりである。体....
「女」より 著者:芥川竜之介
、寂しそうに独り蹲《うずくま》っていた。のみならずそれはいつまで経っても、脚一つ
動かす気色《けしき》さえなかった。まっ白な広間の寂寞《せきばく》と凋《しぼ》んだ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
声をさせるものがあっても、それは、かすかに漂《ただよ》っている墨の匂《におい》を
動かすほどの音さえ立てない。
内蔵助《くらのすけ》は、ふと眼を三国誌からはなし....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
は勿論|後悔《こうかい》した。同時にまた思わず噴飯《ふんぱん》した。とにかく脚を
動かす時には一層細心に注意しなければならぬ。……」
しかし同僚《どうりょう》を....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
なかった。が、絶望的な勇気を生じ、珈琲を持って来て貰った上、死にもの狂いにペンを
動かすことにした。二枚、五枚、七枚、十枚、――原稿は見る見る出来上って行った。僕....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
おり、彼自身とおなじだった。演奏中の大部分は、二、三本の絃をひきならすだけで弓を
動かすたびに頭も動かし、新しい二人組が踊りだそうとするときには、きまって地面に頭....