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動き
「動き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
動きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
妻の肩を押して起そうとしました。が、圧《お》しにかかった梁は、虫の這い出すほども
動きません。私はうろたえながら、庇の板を一枚一枚むしり取りました。取りながら、何....
「影」より 著者:芥川竜之介
っとその裏門の前へ歩み寄った。が、裏門の戸はしまっている。力一ぱい押して見ても、
動きそうな気色《けしき》も見えないのは、いつの間《ま》にか元の通り、錠が下りてし....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
に顔をそむけようとした。が、やはり彼の体は、どう云う神秘な呪《のろい》の力か、身
動きさえ楽には出来なかった。
その内に突然沈黙が、幻の男女たちの上へ降った。桶....
「河童」より 著者:芥川竜之介
に僕を見おろしていました。
僕は呆《あ》っ気《け》にとられたまま、しばらくは身
動きもしずにいました。河童もやはり驚いたとみえ、目の上の手さえ動かしません。その....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
から、追い追い水の色が拡がって来た。それにつれて一行の心には、だんだん焦燥の念が
動き出した。殊に左近は出合いをあせって、ほとんど昼夜の嫌いなく、松山の内外を窺《....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
幻燈《げんとう》、大神楽《だいかぐら》――そう云う物ばかりかかっていた寄席は、身
動きも出来ないほど大入《おおい》りだった。二人はしばらく待たされた後《のち》、や....
「女」より 著者:芥川竜之介
ご》りが、かすかな波動を残していた。
雌蜘蛛はいつか音もなく、薔薇の花の底から
動き出した。蜂はその時もう花粉にまみれながら、蕊《しべ》の下にひそんでいる蜜へ嘴....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
なお、月に二、三度は、あの大川の水をながめにゆくことを忘れなかった。動くともなく
動き、流るるともなく流れる大川の水の色は、静寂な書斎の空気が休みなく与える刺戟《....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
珠《あおたま》を垂らしている。
堂内は勿論ひっそりしている。神父はいつまでも身
動きをしない。
そこへ日本人の女が一人、静かに堂内へはいって来た。紋《もん》を....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
られる奴だがと思っていた。しかしまた現代の日本橋は、とうてい鏡花の小説のように、
動きっこはないとも思っていた。
客は註文を通した後《のち》、横柄《おうへい》に....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
江口は決して所謂快男児ではない。もっと複雑な、もっと陰影に富んだ性格の所有者だ。愛憎の
動き方なぞも、一本気な所はあるが、その上にまだ殆病的な執拗さが潜んでいる。それは....
「狂女」より 著者:秋田滋
うに覚えている。石が凍って割れるような寒い日のことだった。痛風がおきて僕自身も身
動きが出来なかったので、ぼんやり肱掛椅子に凭りかかっていた。折しも僕は重々しい律....
「初雪」より 著者:秋田滋
移り、まるで喧嘩でもしているように啼き叫びながら、灰色をした枝と枝との間に、黒い
動きを見せていた。 来る日も来る日も、彼女は日の暮れがたになると、その鴉の群を....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ムにその結果を公にした。 狐狗狸では、数人が手を机の上に載せていると、机が自ら
動き出すのだ(いわゆる Table-turning)。しかしファラデーは机と手と....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
して遊んでいるものはないのだ。彼のだらりとしたからだが全部活動し、部屋をがたがた
動きまわるのを見たら、だれしも、あのありがたいダンスの守り神、聖ヴァイタスが親し....