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「勘定〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勘定の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
英雄の器」より 著者:芥川竜之介
んもく》なぞをかまっている場合じゃありません。」 「すると、英雄の器と云うのは、勘定に明いと云う事かね。」 この語《ことば》につれて、一同の口からは、静な笑い....
ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
が自分で時々、そう思うのである。しかし、こう云ったからと云って、何も平吉が損得の勘定ずくで嘘をついていると云う訳では毛頭《もうとう》ない。第一彼は、ほとんど、嘘....
河童」より 著者:芥川竜之介
よ。それからだんだん年が若くなり、今ではこんな子どもになったのだよ。けれども年を勘定すれば生まれる前を六十としても、かれこれ百十五六にはなるかもしれない。」 ....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
を纏《まと》っていた。二人は冷酒《ひやざけ》の盃を換《か》わしてから、今日までの勘定をすませた後、勢いよく旅籠《はたご》の門《かど》を出た。 外はまだ人通りが....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
者 するともう出発前には、半時間しかないじゃありませんか? 小説家 まあそう云う勘定《かんじょう》です。 編輯者 (腹を立てたように)では小説はどうなるのですか....
水の三日」より 著者:芥川竜之介
る。向こうのすみでは、原君や小野君が机の上に塩せんべいの袋をひろげてせっせと数を勘定している。 依田君もそのかたわらで、大きな餡《あん》パンの袋をあけてせっせ....
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
夫な牙《きば》を持った犬は意気地《いくじ》のない猿を莫迦《ばか》にする。黍団子の勘定《かんじょう》に素早《すばや》い猿はもっともらしい雉を莫迦にする。地震学など....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
、給仕の手から伝票を受けとると、黙ってカッフェの入口にある帳場《ちょうば》の前へ勘定に行った。帳場には自分も顔馴染《かおなじ》みの、髪を綺麗に分けた給仕頭《きゅ....
路上」より 著者:芥川竜之介
内に、最初彼の食事の給仕をした女が、急いで卓子《テエブル》の前へやって来た。 「勘定《かんじょう》をしてくれ。この方《かた》の分も一しょだ。」 すると大井は俊....
青年と死」より 著者:芥川竜之介
月になっている妃《きさき》が六人いるのですからね。身重《みおも》になっているのを勘定したら何十人いるかわかりませんよ。 ――それは皆、相手がわからないのですか....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
ら、何も申し上げるほどの事はありませんが、ためしにその紙屑が渦を巻いている所を、勘定《かんじょう》して御覧なさい。必ず新橋から京橋までの間に、左側に三個所、右側....
三つの宝」より 著者:芥川竜之介
をあけて置いてくれ。好いか。飛び上ったと思うと見えなくなるぞ。 主人 その前に御勘定を頂きましょうか? 王子 何、すぐに帰って来る。土産には何を持って来てやろう....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
供の数はどれ位でございましょうか?』 答『それは判らぬ。通例よほど沢山で、幾人と勘定はしかねるのじゃ。』 問『年齢を取れば矢張り子供を生まぬようになるものでござ....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
しい前から机の抽斗を掃除しようと思っていたのだ。私は三十年来、同じ机の中へ手紙も勘定書もごたごたに放り込んでいたからだ。抽斗の中が手のつけようもないほどとッ散ら....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
を持っていましたが、毎日伊作の店に寄っては酒を飲んだり、干魚を食たりして、少しも勘定を払わないので、それが土台になって二人はいつでも喧嘩をしました。二人は喧嘩を....