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「勝る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勝るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
は言った。なるほどそんな道理もあろうと忠通も思った。この玉藻ならばむかしの小町に勝るとも劣るまい。彼女の誠心《まごころ》が天に通じて、果たして雨を呼ぶことができ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
識の探求に努力した。そうして結局、この世で我々人間に賦与されたもののうちでこれに勝るものは他にはないということを確認するようになった。』このアラビアの学者の経験....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
の開始者であるの聖言に遵いて立ち、之に反きて倒れるのである、人生の重大事とて之に勝る者はない、イエスを信ずる乎信ぜざる乎、彼の言辞に遵うか遵わざる乎、人の永遠の....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
本全土を、征服してしまうことは、訳のないことじゃ。艦隊の主力たる我が艦列の、彼に勝ること一倍半なることは、此後の戦況に、大発展を予約しているものじゃ。要するに日....
爬虫館事件」より 著者:海野十三
者が、本国へ凱旋後柵山二等兵の未亡人にうっかり喋ったのです。未亡人は殺された夫に勝るしっかり者で、そのときまだ幼かった一人の男の子を抱きあげて、河内軍曹への復讐....
地球盗難」より 著者:海野十三
て、辻川博士邸の第一実験室のうちに、この訳のわからない異様な生物を発見した愕きに勝る愕きは、外になかった。青白い光線に照らされた室内には、半透明な白っぽい身体を....
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
将た二十分一にも過ぎないが、其質に於ては大図書館にこそ及ばざれ、尋常普通の文庫に勝るものがあった。之を区々一商店の損失として金銭を以て算当すべきでは無かろう。 ....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
を行って、しかも戦後に兵力のうえで依然として世界を睨みつけるためには、この戦法に勝るものはない。 そのような信念の下に、アルゴン大将は、凡そ太青洋を進攻できる....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
思か、悩が身にありそうな、ぱっと咲いて浅く重る花片に、曇のある趣に似たが、風情は勝る、花の香はその隈から、幽に、行違う人を誘うて時めく。薫を籠めて、藤、菖蒲、色....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
王であって、ブルンヒルデは、アイゼンシュタイン河を隔てた洋上に砦をきずき、われに勝る勇士あれば、嫁づかんと宣言していたのである。 すなわち、ブルンヒルデ女王こ....
孟母断機」より 著者:上村松園
のたくさんの著書を遺されたが、わたくしは、先生の数多くの著書よりも、右のお言葉に勝る大きな教訓はないと信じている。 まことに、子の教育者として、母親ほどそれに....
妖怪談」より 著者:井上円了
いので、呪咀や祈祷やなんぞをしてもらいましたが、一向ききめがないので、日々苦痛は勝るのみでありました。 すると、あるときのことでありましたが、常のごとく多くの....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ひしひしと思ひつむる時、生きてかかる憂目見んより死してこの苦を免かるる方はるかに勝るべしなど思ひたるは幾度もありたれど、その頃はまだ気力衰へたれど※滅するには到....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
するもの三十万人、隊数二千百五十八隊ありという。 ヤソ教者曰く、ヤソ教の他教に勝るゆえんのものは、愛をもって教の根本とするにあり。政教子曰く、孔子は仁をもって....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
山田先生は第三中学校の剣道部というものの先生だった。先生の剣道は封建時代の剣客に勝るとも劣らなかったのであろう。何でも先生に学んだ一人は武徳会の大会に出、相手の....