勝手気儘[語句情報] » 勝手気儘

「勝手気儘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勝手気儘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
と一概に片づけてしまうのは、軽卒であろう。なにかしら我慢の出来ぬ苛立った精神が、勝手気儘な好悪感の横車を通しているとでもいうところではなかろうか。いってみれば、....
弓町より」より 著者:石川啄木
が、理由もなく子供を叱《しか》ったり虐《いじ》めたりするような一種の快感を、私は勝手気儘《かってきまま》に短歌という一つの詩形を虐使することに発見した。 ....
鎖工場」より 著者:大杉栄
も馬鹿らしくなって、見張りのすきを窺ってはちょいちょい手を休めて、自分の頭の中で勝手気儘な空想妄想を画きながら、俺は鎖に縛られているのではない、俺は自由の人間だ....
三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
つ現れるのであった。毎日、違った顔の婦人ばかりで、容貌といい身装といい、それぞれ勝手気儘で、ほかの婦人客と別に違ったところがあるようでもなかったが、しかし必らず....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
して出来なかったし、自分でも諦めていたと見えて思い切った蛮声を張上げて思う存分、勝手気儘な舞い方をした。長刀を持たせると大喜びでノサバリまわって危険この上もない....
続獄中記」より 著者:大杉栄
てからは、もう大がいのことは叱られない。歌を歌おうと、寝ころんでいようと、何でも勝手気儘な振舞いができるようになった。」 四十余りになるその男は、僕を何と思っ....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
故生きるんだろうかと考えた。そこには何も幸福らしい幸福は発見出来なかった。私は、勝手気儘に生きたいと思いながら、それが不可能であることを知っていた。規則。法律。....
勉強記」より 著者:坂口安吾
んなもの、朝めし前の茶漬けだぜ。え、おい、君。 梵語の方では名詞でも形容詞でも勝手気儘に変化する。ひとつひとつが自分勝手と言いたいほど不規則を極めている。だか....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
入った形跡は殆どないし、尚旅館の方の調査の結果、彼等は三人とも各々バラバラで随分勝手気儘な行動をしていたらしく、殊に上杉などは完全な現場不在証明もない様な次第で....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
空想に応ずる自由な雰囲気のなかで、かれは文芸と手を組むことをおぼえだした。そして勝手気儘な道をたどって行くようになった。正道を逸れることがあっても何とも思わない....
荘子」より 著者:岡本かの子
うしたことでしょう。それで却って洛邑の人気を落して仕舞ったわけです。あの娘はあの勝手気儘なところで人を引きつけて居たのですからな。で私は云ってやりました。荘先生....
私の仕事 松篁の仕事」より 著者:上村松園
分で描かなければ公開すべき大作などは出来ません。 今の若い者のやっている事は、勝手気儘に任してあるので、一所に描いていても絵具かニカワ位を借りに来る位で殆ど何....
感想」より 著者:北大路魯山人
していたが、意外! 数百人の目で拙作は静かに見おろされた。 私の作品は例の如く勝手気儘で、どんどん移りゆく現実の世界に解されていこうなどとは、てんで望んではい....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
でしょうがね、何かあればこれ見よがしだ。見識|面をしくさる。役人共とは結托する。勝手気儘のし放題で、宿屋仲間の公徳を蹂躙する。………」 公徳がおかしいのか、ふ....
美食多産期の腹構え」より 著者:北大路魯山人
児あるいは自由を拘束されているような人間だけにして、その他は各自の自由にまかせて勝手気儘に心の底から楽しめる食事を摂れば、カロリーがなにほど、ビタミンがどうのと....