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「勢い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

勢いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
青侍の四人や五人、わたしだって、昔とったきねづかさ。」 「ふん、おばばは、えらい勢いだな。そうして、こっちの人数《にんず》は?」 「いつものとおり、男が二十三人....
英雄の器」より 著者:芥川竜之介
ないものだと思いました。李佐《りさ》が殺される、王恒《おうこう》が殺される。その勢いと云ったら、ありません。それは実際、強いことは強いですな。」 「ははあ。」 ....
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
愚を責めた。そうして、癇高《かんだか》い小銀杏の声を聞き流しながら、柘榴口を外へ勢いよくまたいで出た。外には、湯気の間に窓の青空が見え、その青空には暖かく日を浴....
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
なければあの食蜃人《しょくしんじん》同様、殺してしまうからそう思え。」と、恐しい勢いで叱りつけました。 すると土蜘蛛は、一ちぢみにちぢみ上って、 「ああ、御返....
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
豪放《ごうほう》で、雄大で、何でも人目《ひとめ》を驚かさなければ止まないと云う御勢いでございましたが、若殿様の御好みは、どこまでも繊細で、またどこまでも優雅な趣....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
としていると、急に一台の相乗俥《あいのりぐるま》が幌《ほろ》を雨に光らせながら、勢いよくそこへ曳《ひ》きこみました。しかも私が俥《くるま》の上へ靴の片足を踏みか....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
た。二人は冷酒《ひやざけ》の盃を換《か》わしてから、今日までの勘定をすませた後、勢いよく旅籠《はたご》の門《かど》を出た。 外はまだ人通りがなかった。二人はそ....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
然とこう云い放った。この分では、誰よりも彼自身が、その斬り捨ての任に当り兼ねない勢いである。これに煽動《せんどう》された吉田、原、早水、堀部などは、皆一種の興奮....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ら、――」 「そうだね。じゃそうして貰おうかね。」 洋一は叔母のさきに立って、勢い好く梯子を走り下りた。 「神山さん。ちょいと看護婦会へ電話をかけてくれ給え。....
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
る侮蔑《ぶべつ》の表情が、早くもその眼に映ったのであろう。残っているウイスキイを勢いよく、ぐいと飲み干すと、急に鬚だらけの顔を近づけて、本間さんの耳もとへ酒臭い....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
も幅のある流れの汀《なぎさ》へ足を止めた。そこは一旦|湍《たぎ》った水が今までの勢いを失いながら、両岸の石と砂との間に青々と澱《よど》んでいる所であった。彼はし....
出帆」より 著者:芥川竜之介
そうして微笑した。僕の前では君の弟が、ステッキの先へハンケチを結びつけて、それを勢いよくふりながら「兄さん万歳」をくり返している。…… 後甲板《こうかんぱん》....
追憶」より 著者:芥川竜之介
当も何もつかなかった。 「寿座! じゃあの荷車に積んであるのは?」 僕は今度は勢い好く言った。 「ブリッキ!」 しかしそれはいたずらに先輩の冷笑を買うだけだ....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ためもあろうが、ファラデーは幾分元気が衰えて来たように見えた。それゆえ以前ほどの勢いは無くなったが、それでもまだ静電気に関する大発見をした。 すなわち、一八三....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
して、おそろしい弾丸を避けようとした。しかし、遅かった。弾丸は彼の頭にものすごい勢いでぶつかった。彼は真逆さまに地面にころがりおち、ガンパウダーと、黒馬と、幽霊....