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勤勉
「勤勉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
勤勉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
収入及び支出。労銀、利子《りし》、企業所得……
「一家の管理。家風、主婦の心得、
勤勉と節倹、交際、趣味、……」
たね子はがっかりして本を投げ出し、大きい樅《も....
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
ます。
なおこの土地に住んでいる人の中にも、永く住んでいる人、きわめて短い人、
勤勉であった人、
勤勉であることのできなかった人等の差別があるわけですが、それらを....
「星座」より 著者:有島武郎
はやがて後悔をもって報《むく》いられねばならぬ態度だったのではないか。園は一人の
勤勉な科学者であればそれで足りるのに、兄のように畏敬《いけい》する星野からの依頼....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
クに逃れ来《きた》りし者でありました。ユグノー党の人はいたるところに自由と熱信と
勤勉とを運びました。英国においてはエリザベス女王のもとにその今や世界に冠たる製造....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
ではないか。中途半端の教育はその人の一生を中途半端にする。彼らはじつにその生涯の
勤勉努力をもってしてもなおかつ三十円以上の月給を取ることが許されないのである。む....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
しないでいてくれ。もし彼に独自の道を切り開いて行く天稟がないのなら、どうか正直な
勤勉な凡人として一生を終わってくれ。もうこの苦しみはおれ一人だけでたくさんだ」 ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
る。社会の為めに子供を教育する――それは驚くべく悲しむべき錯誤である。 仕事に
勤勉なれと教える。何故正しき仕事を選べと教えないのか。正しい仕事を選び得たものは....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
屋だから、事件が起っても、いつも直ぐに駆けつけて犯罪の現場調べをやるというような
勤勉な真似ばかりは出来ない。事件に関する僕の知識は大江山捜査課長の報告に基いてい....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
する事が出来ず、映画界を隠退して、一個の自由研究家として静かな生活を送っていた。
勤勉で粘強な彼は、一面に於て、メスの如く鋭敏な感受性と豊富な想像力を以てしばしば....
「文明国には必ず智識ある高等遊民あり」より 著者:内田魯庵
民のあるは決して憂うるに足らぬことだ。即ち、これあるは其の国の余裕を示す所以で、
勤勉な国民に富んで居るのは、見ように依ってはその国が貧乏だからである。遊民の多き....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
一八三九年に生れ、十六歳の時に、ベッドフォードの中学に学んだが、その非凡の学才と
勤勉とは、早くも学校当局の間に認められ、幾度か名誉賞を与えられた。一八五八年|牛....
「名士訪問記」より 著者:海野十三
てぺたりと捺しているところだった。 「やあ佐野さん。毎日御出勤だそうで、なかなか
勤勉ですねえ。」 「いやどうも、海野先生。なにしろこの出勤簿が私の出勤を待ってい....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
からも一つ、農会の尽力で、五十名ばかり欲しいものだ。いや、この辺の百姓はなかなか
勤勉であるし、次三男諸君も随分いるようである。 ちょうどそこへは隣村の失業農業....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
をして、画家としてこれだけの精進ができますのは、この母の驚くような健康体と克己、
勤勉さをもらい受けたためと思っております。母が亡くなる直前、私の古い弟子の一人が....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
私は演説百姓の異名をムシロ歓迎した。無産階級解放のため、黙々と働く社会主義者を、
勤勉そのもののごとく大地に取組む農民の姿にナゾらえたもので、私はかくあらねばなら....