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匆卒
「匆卒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
匆卒の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「滝田哲太郎君」より 著者:芥川竜之介
僕にこういった。 滝田君についてはこの外に語りたいこともない訳ではない。しかし
匆卒の間にも語ることの出来るのはこれだけである。....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
ものではありえないのである(なお尺度の事は後に云う)。 以上は当時余輩が極めて
匆卒の際において、殆ど一夜漬けとも謂うべき極めて粗雑なる駁論の梗概である。今にし....
「運命論者」より 著者:国木田独歩
《ありがと》う御座います。それで僕も安心しました。イヤ真《まこと》に失礼しました
匆卒《いきなり》貴様を詰《とが》めまして……」と彼は人を圧《おし》つけようとする....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
罪なき妻子を助けたいと、くど/\書いてあるがもとより支倉は文筆の士ではなく、獄中
匆卒の間に一気筆を呵したのだから、意余って筆尽さざる恨みは十分にあり、妻子を助け....
「工学博士末広恭二君」より 著者:寺田寅彦
と思われる。 墓は染井の墓地にある。戒名は真徹院釈恭篤居士である。 (以上は
匆卒の間に筆をとった一葉の素描のようなものに過ぎないのであって、色々の点で間違い....
「蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
。もっともそういう場合だけに注意を引かれ、そうでない場合は特に注意しないために、
匆卒な結論をしてはいけないと思って、ある日試みに某百貨店で半時間ぐらい実地の観測....
「耳と目」より 著者:寺田寅彦
分析的な研究を基礎としてその上に彼らの芸術を最も有効に建設すべきであろうと思う。
匆卒の間に筆を執ったためにはなはだ不秩序で蕪雑な随感録になってしまったが、トーキ....
「連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
も気のつく特徴と密接に連関しているものではないかと考えられるのである。 以上の
匆卒《そうそつ》なる瞥見《べっけん》によっても、いわゆる短歌の連作と見らるべきも....
「成学即身実業の説、学生諸氏に告ぐ」より 著者:福沢諭吉
てんぷく》せんことを企てたる、その最中《さいちゅう》に、王政維新の事あり。兵馬|
匆卒《そうそつ》の際、言論も自由なれば、思うがままに筆を揮《ふる》うてはばかると....
「細木香以」より 著者:森鴎外
月) ―――――――――――――――――――― 右の細木香以伝は
匆卒に稿を起したので、多少の誤謬を免れなかった。わたくしは此にこれを訂正して置き....