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北西
「北西〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
北西の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
に見て取る漁夫たちの目には、朝夕の空の模様が春めいて来た事をまざまざと思わせる。
北西の風が東に回るにつれて、単色に堅く凍りついていた雲が、蒸されるようにもやもや....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
た。 ラジオの気象通報は、中国大陸にあった高気圧が東行してかなり裏日本に迫り、
北西風が強く吹き募ってきたことを報じた上、T市地方は二、三日うちにまた雪になるで....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
十数機よりなる飛行隊は、本町上空を一万メートルの高度をとって、午後九時五十分、北
北西に向け飛行中なり。以上。川口町防空隊長、網島少尉」 司令官は、紙片を、掌の....
「蠅男」より 著者:海野十三
か」 「ああ風だすか。風は、そうですなア、今も昨夜も、ちっとも変ってえしまへん。
北西の風だす」 消防手だけに、風向きをよく知っている。 「
北西というと、こっち....
「海底大陸」より 著者:海野十三
警部が頑迷なのであろうか。うでぐみをして考えこんでいるエバン船長は何もいわない。
北西の空から、海を圧するようなはげしい爆音が聞こえてきた。 「あっ、来た、きた」....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
る。ヌグンベという、ドド発見地の近傍の部落だが、そこから悪魔の尿溜の方向にあたる
北西かたの山腹に、“Leo”という奥しれぬ洞窟があるのだ。――そこが、人類発祥の....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
城中からは応戦の声が挙ったけれど、此の日は何の勝負もなかった。 秀吉は此の日、
北西二方面の攻撃力の不足を看破し、韮山攻囲軍の過半を割いて救援させて居る。欺くし....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
かく金博士始末計画がうまく軌道にのって動きだしたのは、その年の秋も暮れ、急に寒い
北西風が巷を吹きだした頃のことである。 その頃、金博士の許へ、差出人の署名のな....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
監視隊からの、無電報告が、つぎつぎとしらされて来る。 「ただ今、十日午後六時。北
北西の風。風速六メートル。曇天。あれ模様。海上は次第に波高し」 「よろしい」 ....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
合せた。 「おい、一等運転士。これは一体、どうするね」 「は、船長。風向きは幸い
北西ですから、当分このままに流されていったら、どうでしょうか」 「まあ、そんなと....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ったが、次にとびだしてきたのは意外な報告! 「艦長。爆音が二方面から聞えます。西
北西から聞えますのは弱く、東南から聞えますのは相当強くあります」 「なに、二方面....
「空襲警報」より 著者:海野十三
ちょっと感じましたが、その方向をつきとめないうちに、怪電波は消えてしまいました。
北西の方向らしいとわかったきりで、明瞭でありませぬ」 「敵機は、よほど用心してい....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ような時でも、わたしにだけはいつも寛大な態度を取っていた。 スピッツバーゲンの
北西隅にあるアムステルダム島は、わが右舷のかたに当たって見える――島は火山岩の凹....
「一週一夜物語」より 著者:小栗虫太郎
くせに……。 だが、教育を受けた、学校だけはお話しましょう。 それは、印度の
北西部カシュミールの首都、スリナガールにあるブリスコー氏の学校というのです。ここ....
「春になる前夜」より 著者:小川未明
た。驚いて目を開けて見まわしますと、いままで、さえていた月の面には、雲がかかって
北西の方から、寒い風が吹いてくるのでした。すずめは、いよいよ天気が変わると思いま....