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匹敵
「匹敵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
匹敵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
序《ついで》に全部認めちまうさ。――そう云えばこの頃初子女史は、『戦争と平和』に
匹敵《ひってき》するような長篇小説を書いているそうじゃないか。どうだ、もう追《お....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いかなる創造伝説でも自然に対する見方の忠実さという点においてこの北方民族のそれに
匹敵するものは一つもないであろう。 以上私は、自然現象の経過に関する知識を得る....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
起きる予想の下に、二十年を目標にして東亜連盟の生産能力を西洋文明を代表するものに
匹敵するものにしなければならないと言って、これを経済建設の目標にしているのであり....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
連の頑強なる抵抗を見るにおよんで、自由主義をもつてしては到底統制主義の高き能率に
匹敵し得ざることを認め、急速に方向を轉換するに到つた。 自由主義は人類の本能的....
「振動魔」より 著者:海野十三
の代りに出版の代作をしたり、講演の筋を書いたりして、その都度、学校から貰う給料に
匹敵するほどの金を貰っていた。呉子さんはこの辺の事情を、うすうす知ってはいたので....
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
われた。 「車内で射ったんでしょうと思います」 専務車掌の倉内は、警部の愚問に
匹敵するような愚答を臆面もなくスラリと述べた。 「じゃ君は何故、あの車輌に居た乗....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
るはずなのである。そしていよいよ、これまで経てきた平穏な旅はおわり、百年の道にも
匹敵するその二十マイルへ、悪魔の尿溜攻撃がはじまるのだった。 「とんでもねえ。|....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
くにちがいないと考えたのである。しかも、一人の人造人間は生きた人間の兵士の百人に
匹敵し、五十万の英兵を迎え討つに充分であるというのだ。 私は、その夜のうちに、....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
めに懸けがえのない人造人間研究家が殺害されたのです。国家の大なる損失です。伯父に
匹敵する研究家が、わが国に一人でも居ると思うのですか」 これには大江山も参って....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
想し、これを小説のなかに思う存分使用したのであった。しかし春浪氏の外には、これに
匹敵するほどの科学小説家なく、また春浪氏の作品は、冒険小説なる名称をもって呼びな....
「思い」より 著者:伊丹万作
である。 私は、今度の改革案の発表された日、もはや今後は、貴重なる弾丸の効果に
匹敵するだけの、有用にして秀抜なる映画でなければ作らせないのだという意味のことを....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
いからである。我々の体験からいつても映画脚本を一本書くのは監督を数本試みる労力に
匹敵する。しかもむくいられる点は、監督にはるかにおよばないのだからとうていソロバ....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
が相手ですからね。見なさいフランスの陸軍は世界第一ですよ。空軍の為めには全世界に
匹敵する程の費用を費して居ますよ。海軍だって仲々強いものですよ」と大自慢をします....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
諸高山には劣るも、緯度高きを以て、山上の草木風物は、信濃附近の一万尺以上の高山と
匹敵する也。 路伴れは田所碧洋とて、蛮骨稜々たる快男児、旭川市を根拠として嚮導....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
統一せられ、総力を極度に合理的に集中運用せる全体主義国との対立であって、断じて相
匹敵する戦争力の争いではない。即ち時代が決戦戦争となったのでなく、両方の力の著し....